アメリカの野球は、なぜ、こんなにも面白いのか 3

前話: アメリカの野球は、なぜ、こんなにも面白いのか? 2
次話: アメリカの野球は、なぜ、こんなにも面白いのか 4

 さぁ、抑えきれぬ興奮を胸に、スタンドへと続く階段を駆け上がり、いざグラウンドを一望…

 そこには、一面に広がるグリーンの芝生の上で、憧れのプロ野球選手が……いない!!!
てか、誰もいない!

試合開始50分前ですよね???試合開始時間間違えた???
選手もいないし、グラウンドにひかれているはずのファールラインの白線もひかれていない。

アメリカのマイナーリーグとはいえ、立派なプロ野球でしょ???

 もし、日本のプロ野球なら、試合開始5時間前くらいからホームチームのバッティング練習が、始まり、ビジターチームは2時間半前くらいから同じくバッティング、1時間前には、シートノックして、その前後で、アップしたり、ストレッチしたり、投手であればフェンス沿いを走り込んだり、と、その光景を見るのもプロ野球観戦の一つの楽しみ、なはず。
この練習、気温35度あろうが熱帯夜のナイターであろうが変わらないはず。
  さらに、もし高校野球なら、体感気温が40度あろうと、試合3時間前から、轟音のような掛け声のとともに全部員足揃えて、一糸乱れずのウォームアップだけを1時間以上やり気合い入れるでしょ?

なぜ、誰もいないの?

それは、基本ベースボールは、ゲーム(試合)であって、練習するものではないから。

野球の練習見て喜んでるの、日本人だけだと思う。プロ野球のキャンプの様子が、トップニュースになるんだから、あれ、ただの練習でしょ、よく考えたら。

だから、アメリカのファンは、試合前のグラウンドレベルに、全く興味を示さず、ホットドッグ食ったり、グッズショップに群がったりなのね。

さすがに、試合開始前、30分頃には、二人組みの選手が、トレーナーらしき人物を伴いグラウンドへ。先発バッテリーかな?でも、野手は??キャッチボールしないのかな?

先発バッテリーは、入念とは言えぬキャッチボールのあと、ほんの少しだけ、捕手を座らせての投球練習、野手は相変わらずベンチにも姿見せず。

ここは、アメリカマイナーリーグの小さな球場、屋内に練習施設なんかあるわけないし…

一応、知識として言えば、硬式野球をする場合、少なくともキャッチボールで肩を温めずに、試合に突入するなんてことしたら、怪我の元…だと思うのだが…
グラウンド内では、いつのまにかチームマスコットの着ぐるみが、テキトーに、お調子乗りぶりを発揮して、子どもファンが、そりゃ大げさに反応することすること、このマスコットマジックについては、のちのち詳しく!

そうこうするうち、周囲の観客たちが立ち上がりはじめる…試合開始直前のセレモニー、国家斉唱の準備が整ったのだ!!!

試合開始直前になって、選手たちがグラウンドへ、ベンチ前に一列の整列!練習しないの???ホントに?

そして、地元の音楽学校の先生を長年務め、この今日の栄誉にたどり着いた黒人の初老婦人がマイクを握りしめ、大きく息を吸い込んだ…


著者のAzusa Aragakiさんに人生相談を申込む

続きのストーリーはこちら!

アメリカの野球は、なぜ、こんなにも面白いのか 4

著者のAzusa Aragakiさんにメッセージを送る

メッセージを送る

著者の方だけが読めます

みんなの読んで良かった!

STORYS.JPは、人生のヒントが得られる ライフストーリー共有プラットホームです。