ベルトコンベアの前で。
次話:
ただの石の塊
仕事がなかった。
新卒2年目で、飛び出すように会社を辞めた私に、コツコツ面接を受けている余裕など無く、その日のお金を稼ぐためにすぐに働かなければならなかったのだ。
小さな頭で考えたのは、日払いの仕事につくこと。
無料の求人誌を片手に、電話し、登録会場に向かい・・・その後派遣されたのは、片道2時間はかかる遠く見知らぬ土地にある、工場だ。
私はそこで、ベルトコンベアの前に立たされる。
目の前には、A5サイズのチラシが、サイズぴったりの四角い枠に収まっている。私はこれから、この小さなチラシを補充する日々を送るのか・・・。
背に腹はかえられない。私は稼がなければならないのだ。
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