世界最高のリベンジNo13.パパのパスワードは1248だよ!ある日娘が言った。

前話: 世界最高のリベンジNo11,パパのパスワードは1248だよ!

「旦那さんに言うよ!」

ドキドキ。   遂に言ったぞー。

確信をつく言葉を! 

するとラゴンは想像以上に反応してきた。

「なんや?何を言う気や!」

(ビンゴ!不倫相手が霞んでいたけどダブル不倫決定!相手には旦那さんが居る!)


「自分こそいい加減にしたら?全部バレてるんだから!」

「何やと、何の事か言うてみーや!」

あれ? 何か違う?   この焦り様・・・?

今までとは違う手ごたえがあった。

   凄い剣幕なので電話を切った。

そうか!今回初めてダブル不倫をしたラゴンは、旦那にバレルのが何よりも怖い。

一番の弱みなんだ!

ここからだ!好き放題泳いでいたゲス魚が、グイグイ自ら食いついてきた。

仕事中にも関わらず、何度も何度もしつこく電話をかけてくる。

この必死さで、私はラゴンのダブル不倫をハッキリ確信した。

間違いない!

「ハッキリ言えよ!何を知ってるのか?」 

私には出すカードは無かったけど、ラゴンのビビりようが面白くなって、

口から出まかせを言った。

「中が丸見えの車でイチャつくのは止めた方がいいよ!」

「お、おまえ!もしかして・・GPS付けとったんかー!!」

ほら、又自爆した。 

恋するゲス男はバカだ! 

ラゴンの焦りは尋常じゃ無かった。

「旦那」 と言うキーワードに、われを見失ったようだ。
 
 ラ・  「コイツ何処まで知ってるんだろう?本気で言うつもりかも?」  

と、思ったんだろう。

暫く無視してやろう。

五月蠅くなり続ける携帯を 助手席に掘り投げた。

鳴り止まない携帯を横目に、少し楽しくなってきた。

携帯を横目に 「バ~~~カ !」と、呟いた。

そして、もう一度自分なりに落ち着いて分析してみた。



私が 「旦那」 と言う言葉を言った時、

     白の場合    「旦那って?? 何の事や!」 まず、こう言うだろう。 

     黒の場合    「何を言うつもりや?」        とは聞かないはず!

     
「車でいちゃついてるのも知ってるぞ!!」  と言ったら、

白の場合「車の中って何が車の中じゃ?ワケわからん事言うな!」 と言うはず。

黒の場合     「GPSつけとったんか~~~!」 とは言わない。

ラゴンの性格は誰よりも私が一番知っている。

もし、白ならここまで必死には絶対にならない。

今まで、旦那と言う存在を意識した事が無かったのか?

ダブル不倫は危険だと今頃気がついたの?

この時、相手は倫子とは確定できなかったけど、

W不倫をしているという事だけはハッキリした。

ラゴンはこれが4度目の不倫だけど(自白した数なので本当はもっとあるだろう)、

レパートリー豊富なラゴンも、ダブル不倫は今回が初めて!

これが、調子に乗ったラゴンの地獄の始まりだった。

もう、私はこれまでの孤独なサレ妻じゃない!

私には誰よりも心強い まだ見ぬ味方が居る!

それは、不倫相手の旦那だ!

本人は何も知らないけれど、全て知る時が来るはず!

その存在を感じると、

アベンチャーズのメンバーが全員私に付いたくらいの最強の力を感じた。

後は、本気でラゴンの不貞の徹底的な証拠をGETするだけだ!

そして、この日から私は動き始めた。

もう二度と、失敗はしない。

ラゴンと倫子、私と倫子の旦那の修羅場を考えるだけで、

気持ちが高揚してテンションが上がってきた。

どんな事があっても子供の為に頑張ってきた私に神様が微笑んでくれた。

名探偵カレンの出動だ!



著者の花蓮 上野さんにメッセージを送る

メッセージを送る

著者の方だけが読めます

みんなの読んで良かった!

STORYS.JPは、人生のヒントが得られる ライフストーリー共有プラットホームです。