ガソリンスタンド経営者だった夫がガンを患って木工作家になっちゃったお話その7
■訓練校での日々
2004年4月から夫は2年制の訓練校に入りました。
鹿児島県内に1校だけあった訓練校は、幸いにも我が家から通える距離にありました。
中学や高校を卒業してすぐの子、一度社会に出た後、木工をしたくて入学した人、年齢はそれぞれでしたが、夫はダントツ、ぶっちぎりで最年長!
もともと髪は薄かったけど、抗がん剤の影響で全部抜け落ちてからスキンヘッドにしていた夫はその容姿から怖い人に見られがち。
訓練校の先生も生徒もその親御さんも、 ヤバイ人入ってきたー! ᔪ(°ᐤ°)ᔭって思っていたと後から聞きました(笑)
話してみたら全然そんな人じゃなかった、有村さんが有村さんみたいな人でよかった!
とすぐに疑いは晴れましたが(笑)
卒業後はすぐに独立する、と決めていた夫は、2年間本気で勉強をしました。
訓練校では、木材のこと、木工の基本的技術、工具や機械の扱いなどを学ぶだけでなく、休み時間には自分のデザインで家具を試作したりもしていました。
先生方は職人上がりの方も多く、たくさんアドバイスや情報もいただき、そのご縁は卒業した今も続くほど。
夫はやりたいことを思い切りやれる環境を楽しんでいるように見えました。
ガソリンスタンド時代、仕事が嫌で仕方なかったと言っていた夫とは別人でした。
腕のいい若い同級生たちと切磋琢磨しながら、先生にも生徒さんにも恵まれて、訓練校での2年間は過ぎました。
在学中、夫の母のガンがわかり、闘病の末、亡くなったことも夫の努力の糧になっていました。
訓練校の卒業を控えた頃から、夫は作業場の整備を始めました。
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