節電率90%の世界へようこそ 1.4.1.1 石炭、石油、原子力(1)、新エネルギー
さて、私は2002年11月にインドのニューデリーで開催されたエネルギーワークショップに参加する機会をいただきました。
11月11日から15日の5日間のこのエネルギー関係の国際会議・ワークショップでは新エネルギー、省エネルギーと生産性をどのように両立させるかをアジア18カ国、約40名で情報交換・討議しました。日本からは民間人として私と(財)社会生産性本部の児美川氏の2名、そして主催団体としてのアジア生産性機構(APO、国際機関)事務局の日本人スタッフの方2名が出席しました。この国際会議・ワークショップはアメリカ環境保護局(USEPA)とアジア生産性機構(APO)の共催でした。
この種のエネルギー関連アジア諸国国際会議出席は前年2001年の台北での会議(APO主催)に続いて二回目でしたが、会議・ワークショップの目的は内容、成果をそれぞれの国々に持ち帰り新エネルギー・省エネルギー政策推進・実施のための架け橋になることでした。更に私には個人的にこの国際会議、ワークショップで私自身の省エネルギーへのゆるぎない目標を設定し、私が開発した省エネルギー技術を紹介説明することでした。
11月10日の早朝に広島県の尾道新幹線で出発し、関空、バンコク経由で16時間ほどかけてニューデリー到着。初日のインドでは早く空港をクリアしホテルに入って眠ろうかと思っていましたが、空港で荷物が出てこないためにアメリカ人を含む数人が呆れ顔で30分ほど余分に待たされるというハプニングがありました。また、プリペイドタクシーの運転手から私が支払った料金350ルピーの中から不法(?)分50ルピーを取り戻したり、初めてのインドは色々あって、これもまた楽しい(?)スタートでした。
11日からの5日間はアメリカ環境保護局(USEPA)担当者からのプレゼンテーション、インド生産性本部の担当者からのプレゼンテーションを中心とした新エネルギー、省エネルギーと生産性の問題をアジアの18カ国の人たちと聞き、論じていました。(インド人の英語はなまりがありなかなかタフです。こうなりゃ、相手の言うことはわからなくても適当に聞いてはこっちの言うことを言わなきゃ損するという気持ちも必要です。)
同じアジアとはいえ、各国のエネルギー事情は大きくことなり日本や韓国などは風力、太陽光発電などの新技術、他の国々はバイオマス発電エネルギーに注力しています。省エネルギーについては、アメリカは自分たちが作った基準のエネルギースターがベストと考えているようで、他のベターな案は検討にも値しないといったいつものアメリカ的態度に閉口しました。また、いつものことながらアジア諸国に一段高いところから“教えて”いるような印象がぬぐえませんでした。
ニューデリーの町は大変緑が多く、その量は東京など比較になりません。また自動車への天然ガス使用も6割にも達しているそうです。驚くと同時に関心しました。天然ガス使用自動車が数台導入されてニュースになるような日本ではいけません。
私は先に述べたように多くの参加者と同様にワークショップに参加する以外に、節電虫(益虫)の技術資料を配布し、更にパワーポイントを使った資料で追加説明や質問に答えながらすぐにでもできる省エネルギー技術として参加者にPRしました。
以下は、会議・ワークショップ参加の事前準備として日本のエネルギー事情を児美川氏がまとめ、それを私が英語翻訳し持参して日本の実情紹介をしました。
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