それは神がかり的な出会いから始まった~その8

前話: それは神がかり的な出会いから始まった~その7

着いてみると、そこはスゴイ場所でした。

多分、一般旅行者が入れる場所ではないです。


「こ・ここはっ!?」


「何?何?どうなっているの~~?」


「私たち、こんな所で食べていいんですかっ!?」


事情があって、場所も案内してくれた方々の

顔もお名前も出せないんです。


県のお偉いさん方しかいないところですね。


でも、雰囲気だけちょっと





この方は、ドライバーの柳さんなので顔出しOK!


私たちがここに着いた時には

すでに前菜が用意されていました。


その後、次から次へと出てくる

東北地方の料理の数々!


「あのぉ~~、いったいどうなっているんでしょう?」


ガイドのEさんに恐る恐る聞いてみると…


「どうやら特別の場所でご馳走してくれるようです」


「ええーーっ!!それは困ります。

 お世話になったのはこちらなのに……。

 これでは義母も帰るに帰れません」


「中国では、お客さまをもてなすのが慣わしなんです。

 遠慮しないで、どんどん食べてくださいとおっしゃっています」


うっそーーっ!!


気軽にお昼に誘っただけなのに、こんな展開になってしまって

義母は完全に面食らってます。


あら、どうしましょう!と、オロオロし出しました。


そんな義母を見て、案内の方からこんな言葉が。


「故郷を思う気持ちは私にもよく分かります。

 60年前の記憶を頼りに、こんなに遠くまで来ていただいて、

 私たちも嬉しいんです。

 だからできる限りのことをさせてください」


あぁ…なんていい人たちなんでしょう。


もうこうなったらお言葉に甘えて

飲んで食べて大いに盛り上がりましょう!


美味しいと勧められたら食べる、そして飲む。

それが礼儀ってもんでしょう。


義母と叔母は食べられない食材が多いので、

料理とお酒は全部私がトライしてみました。


それにしても、中国の方は何で昼間から

こんな強いお酒を飲むんだろう~~~?


56度もある白酒です。

しかも乾杯したら一気飲みが礼儀だそうです。


あぁ、お酒が強くて良かった、私。


どれも美味しい料理ばかりでしたが、

とくに印象に残ったものをひとつ。


このギザギザ…まんまですよねぇ(ノ゚ο゚)ノ

はい!鶏のトサカです。


食感は豚の耳、いや豚足でしょうか。

コラーゲンたっぷり♪といった感じでした。


どこの国に行っても、たいていの物は食べられる私ですが

まさか、鶏のトサカが出てくるとは思ってもみませんでした。


感激の平泉里帰り旅行の締めくくりがこんなで

申し訳ないんですが、


私が感じた中国は、「食と健康」でした。


大いに食べて、元気に生きる!

単純だけど、これって一番大事なことじゃないかと思うんです。


途中、朝食を取るために寄ったドライブインでは、

地元農家の方々が、朝から肉まんを山のように食べていました。




帰りに寄った川魚料理のお店では、

活きのいい魚を丸ごと料理して豪快に食べていました。


田舎は、人も建物も40年以上前の日本といった感じです。

でも、食べているものに豊かさを感じました。


広大な農地と自然に、この国の底力を見た気がします。


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この後、北京に戻る途中
万里の長城を、ものすごい勢いで登りきった義母は
「パワフルばーちゃんとして」周りの観光客から一緒に
記念撮影を頼まれるほど元気でした。

「生きているうちに行けるとは思っていなかった」
今でも会う度に、こう言って感謝してくれる義母。
私は嫁として少しはお役に立てたのでしょうか。
義母の夢を叶えてくれた、ガイドのEさん、
そして、お世話になった中国の方々に感謝です!!

  ********
これでおしまい、と思っていなお話ですが、思いがけない展開に!
続きは9話で。


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