それは神がかり的な出会いから始まった~その8
着いてみると、そこはスゴイ場所でした。
多分、一般旅行者が入れる場所ではないです。
「こ・ここはっ!?」
「何?何?どうなっているの~~?」
「私たち、こんな所で食べていいんですかっ!?」
事情があって、場所も案内してくれた方々の
顔もお名前も出せないんです。
県のお偉いさん方しかいないところですね。
でも、雰囲気だけちょっと
この方は、ドライバーの柳さんなので顔出しOK!
私たちがここに着いた時には
すでに前菜が用意されていました。
その後、次から次へと出てくる
東北地方の料理の数々!
「あのぉ~~、いったいどうなっているんでしょう?」
ガイドのEさんに恐る恐る聞いてみると…
「どうやら特別の場所でご馳走してくれるようです」
「ええーーっ!!それは困ります。
お世話になったのはこちらなのに……。
これでは義母も帰るに帰れません」
「中国では、お客さまをもてなすのが慣わしなんです。
遠慮しないで、どんどん食べてくださいとおっしゃっています」
うっそーーっ!!
気軽にお昼に誘っただけなのに、こんな展開になってしまって
義母は完全に面食らってます。
あら、どうしましょう!と、オロオロし出しました。
そんな義母を見て、案内の方からこんな言葉が。
「故郷を思う気持ちは私にもよく分かります。
60年前の記憶を頼りに、こんなに遠くまで来ていただいて、
私たちも嬉しいんです。
だからできる限りのことをさせてください」
あぁ…なんていい人たちなんでしょう。
もうこうなったらお言葉に甘えて
飲んで食べて大いに盛り上がりましょう!
美味しいと勧められたら食べる、そして飲む。
それが礼儀ってもんでしょう。
義母と叔母は食べられない食材が多いので、
料理とお酒は全部私がトライしてみました。
それにしても、中国の方は何で昼間から
こんな強いお酒を飲むんだろう~~~?
56度もある白酒です。
しかも乾杯したら一気飲みが礼儀だそうです。
あぁ、お酒が強くて良かった、私。
どれも美味しい料理ばかりでしたが、
とくに印象に残ったものをひとつ。
はい!鶏のトサカです。
食感は豚の耳、いや豚足でしょうか。
コラーゲンたっぷり♪といった感じでした。
どこの国に行っても、たいていの物は食べられる私ですが
まさか、鶏のトサカが出てくるとは思ってもみませんでした。
感激の平泉里帰り旅行の締めくくりがこんなで
申し訳ないんですが、
私が感じた中国は、「食と健康」でした。
大いに食べて、元気に生きる!
単純だけど、これって一番大事なことじゃないかと思うんです。
途中、朝食を取るために寄ったドライブインでは、
地元農家の方々が、朝から肉まんを山のように食べていました。
帰りに寄った川魚料理のお店では、
活きのいい魚を丸ごと料理して豪快に食べていました。
田舎は、人も建物も40年以上前の日本といった感じです。
でも、食べているものに豊かさを感じました。
広大な農地と自然に、この国の底力を見た気がします。
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