発見や発明 2.4 オリジナル

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 ここでもまず日本語でこの言葉の持つ意味を考えてみたい。広辞苑によればオリジナルの意味は①独創的、特有 ②原物、原型 と記述されています。

 節電虫(益虫)がオリジナル商品ということであれば、独創的商品、原型商品ということになる。しかし、オリジナル商品がベスト商品とは限りません。オンリーワン商品であることには違いないかもしれませんが。

 独創的な発想、独創的な商品、独創的なサービス、独創的なビジネスモデルがベストなものになればビジネス的にも社会に受け入れられ易くなっている証拠でしょう。

 人として独創的、オンリーワンとなるにはどうすればよいだろうか。商品としてオンリーワンとするにはどうすればよいだろうか。容易なことではないように思われます。私自身が独創的な発想ができる、独創的な人間であるとは思いませんが、多くの人の場合、過去の経歴、経験、能力を組み合わせゆくとオンリーワンにはなれるかもしれません。私の場合もひょっとして今までに行ってきたことの組み合わせを考えるとオンリーワンとしての側面も多少はあるように思えます。読者の皆さんも同じようにお考えになりご自身の独創性を発見しそれを活用することで、ニッチ分野に生かせるユニークな資質が発見できて21世紀の困難な時代を乗り切る第一歩とされたらいかがでしょうか。

 ニッチ(niche)とは、くぼみ、適所という意味です。ニッチ戦略といえば、市場のすきまを埋めてゆく戦略で、たとえばコンビニエンス・ストアの急成長の背景には、大手スーパー、一般小売店のカバーしえないマーケット・ニーズ(すきま)があったからだといわれています。そのすきまに応えるべくコンビニエンス・ストアは、立地的便宜性、品揃え面での便宜性、時間的便宜性をもって対応しています。さらに最近では、宅配便、クリーニング、DPEの取次など、商品以外のサービス合戦が展開されています。このようなすきま戦略は、市場の成熟度が増すほど、いっそう重視されます。

 このように考えると成熟した市場は難攻不落の城ではなく考え方によっては新しいニッチビジネスを生み出す場所とも言えます。

 以下の記事は日経エコロジー(2002.06.08)に掲載されました。


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