発見や発明 2.4.3 感 謝

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発明、発見、豊かな発想力も感謝の気持ちから、というと何か変に感じる方もおられると思います。発明、発見、豊かな発想力の土壌は平凡な生活、健康な体、落ち着いた精神状態にあるのではないでしょうか。このように考えるとこのような状況、状態を作り出している環境と周囲の人々、社会、組織に感謝の気持ちが芽生えてきます。良い例とは言えませんが、戦争状態、飢餓状態などが発明、発見、豊かな発想力の土壌になるとは思えません。

私は大手紡績会社、東洋紡績株式会社の研究所での数年の勤務の後、29歳で企業組織を離れ、独立して仕事、生活し始めて約30年になります。年齢にして現在2005年で58歳です。(この本の執筆時時点で。)

脱サラ時点で“人生を複数回生きる”ことを希望して人生アセスメント(家族、趣味、仕事、健康の4分野)を作成しました。現在、第5人生に入っており、11年前に開始した省エネルギー技術&機器の展開と1年前から開始した携帯電話を活用する無料遠隔施錠技術開発に一生懸命になっています。“第1~4人生”のおかげ、家族、周囲の方々のおかげで現在まで大変苦しく、楽しく、人間らしく暮せることができてとても感謝しています。“第1~4人生”については後で詳しく述べます。

独立してわかったことですが、企業や組織には多くの感謝すべき点があります。独立した個人の限界は仕事や成果を認知いただく時間が非常に長くかかる点にあります。また、限界ではありませんが注意しないと収入、保険、年金、病気など日常生活の不安要素は数多く存在します。これらの点において組織や企業は優れており、感謝すべきです。組織の中にいますとあまり認識できず、感謝もしませんが。

もちろん、組織には組織の欠点があります。その最大欠点は仕事を創る人、仕事をする人の率が低くなる傾向や組織老化現象が常に存在することです。その結果作業効率が低下し、企業全体の利益も減少してきます。現在の海外への生産移転の多くが、このような組織としての欠点を克服できない組織や企業が利益を求めて海外に一時逃避的に延命している姿で、根本的な組織欠点の解決策ではありません。

しかし、インターネット時代には個人と個人、個人と組織や団体が活発、ダイナミック、省エネルギー型で有機的に結びつき、物理的な境界を越えて新陳代謝が活発な多く新しい組織が生まれます。私も1996年以降はこのような新しい組織の恩恵を受けていると感じています。新しい組織とは組織員である個人、企業、団体それぞれ自らが創造力を持ち、貢献し合いながら良い意味で離合集散、新陳代謝が絶えず繰り返される非排他的組織です。株式会社、有限会社などの組織は表面的な形にすぎません。仕事ができる体とその健康度は表面的組織形態だけでは判断できません。むしろ表面で覆い隠されているケースが目立ってきている昨今です。政府もこれを認め始めたからこそ、1円でも会社設立を可能とするように会社法を改正したり、産学官の連携を進めるために有限責任事業組合(LLP)制度などを創設しているのでしょう。

https://1drv.ms/v/s!Ai_aaa4f_vZzgjbUbDqeTGBHUZ7P?e=s4u6RM

上記のサイトにはNHK広島の取材による私の開発人生の一部が紹介されています。(ナレーションの中に”同僚との競争に疲れた・・・”との表現がありますが、正確ではなく、退職したのはあくまで前向きで計画的な行動でした。)

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発見や発明 2.5 自ら立証

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