省エネ転じて福となす 3.1 劣等感は向上の母

前話: 省エネ転じて福となす 3.0 番外編:英語版のご案内
次話: 省エネ転じて福となす 3.1.1 五体満足の体 (1)自律性

 人間はよほど恵まれていない限り容姿端麗、頭脳明晰の両方を生まれ授かることはないでしょう。しかし前述のように運動能力不足という劣等感は他の学科で何とかしようという反発力、エネルギーを私に結果的に与えてくれたのです。ありがたいことに、劣等感が劣等感を呼ぶという悪循環は避けられたのです。これは両親や兄弟をはじめとする周囲のおかげだとも思います。もし、周囲の人たちが私の劣等感を更に助長するような言動をとっていたら劣等感の上塗りを重ねていたに違いないのですから。人は良いところを見つけて適度に褒めてあげることが大切であること、褒めないまでもマイナス面を意地悪く指摘しないことがいかに大切なことかがよくわかります。

 劣等感と言えば、私は高卒劣等感も持っていました。前述のような経済環境の家庭で、しかも男兄弟3人が同時に高校と短期大学在籍という条件に加えて、その時は父親が病気で入院するという悪条件が重なっていました。そこで、大学進学は諦めて、国内大学留学制度を持っていた東洋紡に入社を許されることになりました。余談ですが、当時、東洋紡の高卒者の受験資格はクラストップスリーであることが条件だったと聞いたことがありますが、本当だったのかどうかは定かではありません。

 入社した東洋紡には大学卒の優秀な社員がひしめいており、高卒劣等感を持ったと前述しましたが、その劣等感も私には大きなエネルギーをくれました。同じ会社に立派な大卒者という手本があるのも大企業に入社できたおかげと、環境に感謝しつつ私は大卒社員には心で大きな反発心を燃やしました。東大をはじめとする高学歴の社員を見るたびに「今に見てろ!」という気持ちになりました。(若気、無知のなせる技でしたが。)「やるぞ、見ておれ、口には出さず・・・・」と畠山みどりさんという歌手が歌ってヒットした歌をよく口ずさんだものでした。その後、会社の国内留学制度を高卒同期生120名中2番目に早く利用させてもらえることができたのも「足りない能力」のおかげでした。

 29歳でスピンアウトした私に今日があるのは、このような劣等感をエネルギーに変える体と精神的に落ち込まないように生んでくれた両親のおかげです。そして脱サラ後の苦しい時期に助けてくれた家族のおかげです。

ここで私自身が現在仕事をする上で注意している点をいくつか紹介します。題して「仕事の健康度チェック」です。

1.日常の業務に必要な自己訓練、勉強ができる状態か?

2.将来の業務に必要な自己訓練、勉強、情報収集ができる状態か?

3.異業種の会社、人と交流できる状態か?

4.趣味の内、最低一つは規則的にできる状態か?

5.夏休み、冬休みは合計4週間以上取得できるか?

  3つ以上がNoの場合、改善する必要がある。4つ以上がNoの場合、危険である。

というものです。

 一番目の日常業務に関する自己訓練、勉強について述べます。私の仕事のバックボーンはやはり英語力です。外国語の実用運用力は日々努力訓練してその維持に努めなければやはり低下します。地方にいてこの外国語実用運用力を落とさないようにするには英語ニュースの音読や無線通信での会話訓練をできるだけ毎日行わなければいけません。

 二番目の内容ですが、時代の変化と要請に応えて仕事の内容を柔軟に変更するためには将来をにらんだ訓練や情報収集が必要です。これはインターネットの常時接続が可能となったことで何とかこなせているかな、と思える状態ではっきり言って現在()2002年当時)の私の状態は黄色信号です。

 三番目の異業種の会社、人と交流は問題なしといったところです。

 問題は4番目、5番目です。常に意識しないとNoになります。

 自分勝手に自己流で仕事をして四半世紀以上が過ぎ、東洋紡に同期入社した元同僚は何と定年退職年齢に達しています。しかし、私にはその感覚、定年退職年齢に達しているという感覚が皆無なのです。このような「仕事の健康度チェック」基準で問題なければまだまだがんばれます。しかし、若い人の邪魔にだけはなりたくないのも、事実です。この意味では確実に世代交代の意識が私の中に芽生えています。

写真は趣味の一つのクラシックギターですが、仲間(16名)との合奏、重奏やソロ演奏を楽しんでいます。


続きのストーリーはこちら!

省エネ転じて福となす 3.1.1 五体満足の体 (1)自律性

著者のKarl Kamamotoさんにメッセージを送る

メッセージを送る

著者の方だけが読めます

みんなの読んで良かった!

STORYS.JPは、人生のヒントが得られる ライフストーリー共有プラットホームです。