浅野忠信さんと田中真弓さんに直接会ったにも関わらず、俳優の僕が芸能界で売れることを目指さない理由 PART1
画像転載元:http://creator-mag.line.me/ja/archives/1027328198.html
初めまして。川口美樹と申します。
このストーリーを読んでくださる皆様にまず心からの感謝をいたします。
俳優を目指すものがぶち当たる壁あるある
僕は日本大学芸術学部という大学で映画演技コースに所属し、俳優を目指すものとして4年間映像の演技について学びました。
在学中から芸能事務所に所属し、積極的に俳優活動を続けていたものの、やはり食えないのがこの世界の定石です。
もちろん食えないのが当たり前の世界なのでそれを嘆くつもりはなかったのですが、
僕が当時から疑問だったのが、
小劇場会の「チケットノルマ」制度。
だいたい売れない役者さんの平均的な活動の仕方として
- ・融通の効くアルバイトで働く
- ・空いた時間でレッスンや稽古に行く
- ・アルバイトで貯めたお金をチケットノルマにつぎ込む
- ・チケット売上でノルマを補えるひとはごくわずか
- ・またアルバイトでノルマ代を稼ぐ
- ・「売れる」時を信じてひたすらオーディションを受ける
「サービスを提供する側が、そのサービスを先に買う」という行為が不自然に見えてならなかったのです。
なんとかこの仕組みから脱せないものか?特に行動もしなかったのですが、そんな毎日を送っていました。
衝撃の出会い
僕は人生で一度目の「衝撃の出会い」を果たすことになります。
僕の大好きな俳優さんトップ3が、
- 役所広司さん
- 香川照之さん
- 浅野忠信さん
思わずテンションが上がります。でも不思議なくらい、あこがれの人の前でする演技は、「全くあがりませんでした」
そして浅野さんに「いや~、いい演技だったよ」とお褒めの言葉までいただき、気分はウハウハです。しかも、そのあと居酒屋で一緒に飲むという経験までさせていただきました。
「人生初の魚民だよ」とおっしゃってましたが、その発言が全てを物語っているようでした。
僕はとにかく千載一遇のチャンスとばかりに、目の前の席を確保し質問をしまくりまくりました。
俳優として食べて行きたかったら…
ご自身のこと、日本とハリウッドの制作現場の作り方の違い、日本の芸能事務所とアメリカのエージェントとの違い。。。
話される内容一つ一つが、まだ何も知らない僕にとって新鮮ですごくワクワクしました。
「あぁ、やっぱりこの人みたいになりたい」
「プロフェッショナルは違うな、いうことが違う!」
いちいち感銘を受けていたので、から揚げも枝豆も食べるのを忘れていました(笑)
そんな濃密な時間もアッという間に終わってしまいました。
名残惜しむ僕たちに向かって、浅野さんは最後にアドバイスをくださいました。
「俳優として食べていける方法がひとつだけあるよ」
「明日アルバイトの辞表を出して、俳優として食べていくと決めることだよ」
この一言をきっかけに僕の人生は180度変わっていくことになるのです。
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