top of page

13/8/23

イノベーション・マネジメントをディスカッション中心で学んだ時のこと。【5】

Image by Olia Gozha

新たなお題

前期は全員で一つの結果を出す事をお題にされていたが、後期はそれぞれの小さなチームでお題に答える形になった。

  • 志の持ち方

  • 情熱の維持

  • 現場観察や記録

  • 意思決定について

などなど、複数のお題から選んでチームを作り、発表を目指す。

チーム編成

結果以下のような形で3チームできた。

  • 志の持ち方チーム

  • 現場観察&悩みコミュニケーションチーム

  • 意思決定チーム

僕は志の持ち方のお題に取り組む事にした。メンバーは...年下だが起業経験もあり、感受性が豊かなSさん、最年少だけどスキルアップへの意欲の高いCさん、そして僕だった。チーム名をSuns(3s、3un'sなど表記は諸説ある)とした。名前については特に決めるべきとは指示無かったのだが、解りやすいのとまとまりが出来ると思い、アクションした。

活動としてはチームや志をテーマにした映画を見たり(南アフリカの大統領ネルソン・マンデラ氏を題材にした映画が当時やっていた。アメフトと政治をチームとして見立てているよくできた映画だった)するような柔らかいものから、文献を調べてまとめる形まで幅広く取った。

ネルソン氏の映画では、「人々がまとまる為には象徴が必要」というような話が出てきて、チーム名を決めたりした事はやはり無駄では無かったとチームでも結論した。

最終的にはそれぞれが素晴らしいと思う起業家を選んで彼らの志について調べる形を取った。

  • 孫正義氏

  • 藤田晋氏

  • 松下幸之助氏

の3名を対象にした。僕は松下氏。


松下幸之助氏を調べて学んだ事


基本的に歴史や昔の人事を書いた本からあまり学んだ事の無かった自分だが、彼を調べていてとても面白かった。広尾の図書館でカンヅメして本を読んだ。

  • 意見の合わない人とも議論し続けて、どうにか良い形を生み出すエピソード。

  • 商売と技術を両方ともスキルとして持つ事。

  • 死を意識する体験。

  • 社員を辞めさせない。その固い意志。会社の業績が大変でもそういう社長の姿を見てアクションする社員達。

  • 「私がxxを果たすから、あなたはyyしてよ」という交換条件のうまさ。

  • 宗教を見学に行って知る、水道哲学。「湯水のごとく生産して、貧乏を克服する。」

この人の考え方は起業した今の僕もお手本にさせてもらっている。意見が合わない事を乗り越えないといけないのだという事が心に残った。それまでの僕は意見が合わない事は面倒な事で、乗り越える努力をする事が無駄に思えている事もあった。

今起業して1年3ヶ月。パートナーと合わない事はしょっちゅうだけれど、ちゃんと方向を合わせられると信じてアクションし続けている。相手もよく応えてくれていると思う。

時間と人の捉え方

チーム学習を続けているところで、やはりそれぞれの時間の使い方や物事のウェイトのかけかたの違いが浮き彫りになる。

  • 僕やCさんは合理主義主体の思考なので、時間が最も大事でスピード重視。Sさんは全員が同じ目線、同じラインで物事を見る事を重視する一体感重視。

  • Sさんと僕は課題にかけるコストは大きく払っても良いと考えているイノベ課課題重視。Cさんは他にも沢山の事を手がけているので他とのバランス重視。

切り口によってそれぞれの価値観の違いが出てくる。最後まとまるまでこの辺りの価値観の違いはかなり手強いハードルとして存在していた。


自主的な学習

学習意欲の高い集団だったこともあり、新リーダーの下、新しい活動も始まった。それぞれがこの期間でやれそうな事や、やっておきたい事を出し合って、学習してゆく流れ。例えば以下のような意見が出たりしていた。朝や授業後の活動なので沢山のアクションは難しかったけれど。

  • 講座の復習的なもの。得意な人が講師になって教えてあげる形。

  • それぞれの背景を含めて他業種の勉強。

  • お互いの強みの発見をする。

発表

発表は集大成でもあるからかなり入れ込んだけれど、発表自体はうまいことはいかなかったかなー。伝えたい事があり過ぎて時間をオーバーしていたのはまぁ愛嬌かも知れないけれど。

別の班の人の発表の中に

「起業の意思決定はある日少しずつ溜まった水が一気に溢れるように起こるのだと思う。」

というフレーズがあった。僕は自分の発表の締めに

「少しずつ水が溜まってゆくのだとしたら、今、僕には少し溜まり始めたと思う。」

と発信した。元々このクラスの目的は経営者の思考を学ぶ為だったのだけれど、僕自身が経営に興味を持ったのはこの課で学んでからだ。

そうしてここの経験を持って暫くフリーランスしてから、起業している。その辺の話はこっちが詳しい。


おしまいに

僕の人生をさらに面白い方向へ変えてくれたのがこの課での経験だった。もしもここにいなかったら多分まだ一人でフリーランスをしていると思う。フリーランスも楽しかったけれど、持っているものが違う同士が意志を持って成果を出しにゆく今の形も楽しい。

僕はコラボしてくれる人を常に募集しているので、何か一緒に仕事してくれる人や、僕らの会社の活動に興味ある人も気軽に声かけて欲しい。HTML5やJS、Node.jsが触りたかったら是非どうぞ。ちょっと古いけどこんな風に募集してました。よろしくどうぞ。

つづきの物語→

PODCAST

​あなたも物語を
話してみませんか?

Image by Jukka Aalho

フリークアウトのミッション「人に人らしい仕事を」

情報革命の「仕事の収奪」という側面が、ここ最近、大きく取り上げられています。実際、テクノロジーによる「仕事」の自動化は、工場だけでなく、一般...

大嫌いで顔も見たくなかった父にどうしても今伝えたいこと。

今日は父の日です。この、STORYS.JPさんの場をお借りして、私から父にプレゼントをしたいと思います。その前に、少し私たち家族をご紹介させ...

受験に失敗した引きこもりが、ケンブリッジ大学合格に至った話 パート1

僕は、ケンブリッジ大学トリニティ・カレッジ、政治社会科学部(Social and Political Sciences) 出身です。18歳で...

あいりん地区で元ヤクザ幹部に教わった、「○○がない仕事だけはしたらあかん」という話。

「どんな仕事を選んでもええ。ただ、○○がない仕事だけはしたらあかんで!」こんにちは!個人でWEBサイトをつくりながら世界を旅している、阪口と...

あのとき、伝えられなかったけど。

受託Web制作会社でWebディレクターとして毎日働いている僕ですが、ほんの一瞬、数年前に1~2年ほど、学校の先生をやっていたことがある。自分...

ピクシブでの開発 - 金髪の神エンジニア、kamipoさんに開発の全てを教わった話

爆速で成長していた、ベンチャー企業ピクシブ面接の時の話はこちら=>ピクシブに入るときの話そんな訳で、ピクシブでアルバイトとして働くこと...

bottom of page