偏差値30台から、4年浪人して獣医学科に入学した話 第15回

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がんばらないこと

とにかく、食べて少し動いて、それ以外は勉強している。
そんな毎日。
おかげさまで体重は順調に増えていきました。
時間がありすぎて、ずっと勉強ばかりしていると飽きてしまいます。折り紙でくす玉を作ったり、病院内をぶらぶら散歩したり、入院している患者さんとおしゃべりしたり。。。
いつ退院できるかもまったくわからない毎日。「これが良くなったら」とか「手術が終わって経過が良かったら」とか言う目安がなかったのです。
「ほかの受験生はどうしているのか?」
めちゃくちゃ気になりました。内心あせりました。
でも、担当医の許可が下りないので模擬試験を受けに行くわけにも行かなかったのです。
そう、外出許可をもらって模擬試験を受けに行こうと思っていたのです。模擬試験会場になる予備校が入院している病院の目と鼻の先にあったのです。しかも、入院している部屋の窓から見えたのです。

焦りは半端ないものでした。

暑い盛りの日に入院したのに、いつの間にか窓を開けていたら寒い季節になってしまいました。
10月に入ったある日、栄養指導や生活指導、カウンセリングを受けました。
「さあ、そろそろ退院しましょうか。」
と、待ちに待った言葉を聞くことができました。

退院の日、
長らくお世話になった担当医にあいさつに行きました。
「受験まで残りわずかですが、頑張ります。必ず合格して報告に来ます」
それに対して担当医から帰ってきた言葉は相当意外なものでした。
「頑張らないこと。あなたは、頑張りすぎる。人並み以上に頑張りすぎるから入院する事態になった。少々手抜きをすること、自分を限界まで追い詰めないこと。必ず合格できるから、頑張らないこと」
きょとんとしました。
「頑張らなくていいんですか?」
「頑張らないといけないよ。でも、頑張りすぎないこと。あなたは頑張りすぎるから。」
と言われました。
でも、「先生ありがとうございました。私なりに頑張ります。」と言って退院した。

やっと帰れる。
あと、センター試験まで2ヶ月半になっていた。
体力が続くのか、間に合うのか、2次試験は??

私立を受験せず、国立のみを狙っていた私の本当の一発勝負が目前でした。車の窓の外を自転車で走り過ぎていく受験生らしい人の姿を見ながら、負けてたまるか。。。と、本気モードで思いました。

国立の獣医学科はその当時定員が30人でした。そこへ全国から受験生がきます。
1問落とせば落ちる。。。そんな覚悟で受験勉強ラストスパートを迎えました



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