ゲーマー野郎が一人アカペラでYouTubeの再生回数100万回、そして本気でグラミー賞をめざすまでの話 PART 1

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著者: よう いんひょく

初めての音楽CDは、ゲーム用

はじめて日本に来たのは、小学生の頃。

1996年でした。 

ボーカルグループ「SPEED」の全盛期、だったと思います。

クラスの女子が「Kinki Kids」を聴いていた記憶もあるので、「Kinki Kids」の全盛期でもあったかと思います。

ただ、日本語は話せなかったし、僕はそもそもゲームが大好きで音楽なんてまったく聴いていませんでした。


初めて買ったCDは「THE 虎舞竜」の「ロード」でした。

理由は、CDと連動する「モンスターファーム」というプレイステーションのゲームで、レアモンスターが出せるから。

あんなにも素晴らしい曲を、あのときは聴きもしませんでした。

 

「Something Else」の「ラストチャンス」

人生で初めて音楽をちゃんと聴いたのは、多分、「Something Else」の「ラストチャンス」です。

日本に住み始めたとき、「進め!電波少年」というテレビ番組がやっていました。 

たしか「売れないバンドが最後に1曲作って、その曲がオリコントップ10に入らないと音楽をやめる」みたいな企画があり、僕はそれをなんとなく見ていました。

日本語を理解していた記憶があるので、日本での生活も2年目か3年目かに差しかかっていた時期だと思います。

結局オリコン2位くらいに入るという素晴らしい結果となり、進行を勤めていた司会のアナウンサーの方さえも泣いて喜ぶほどのいい企画になっていました。

 

そのアナウンサーの方の反応からなのか、すごく興味が湧き、「Something Else」のCDを買いに行きました。

それがはじめて意識して聴いた"音楽"でした。 

「ポケモンいえるかな」を先に買っていた気がしますが、それは一旦おいておきましょう)


本当に良い曲でした。

ハーモニーが心地よかったです。

ボーカルの歌だけでなく、ハモリのほうも一緒になぞって歌っていました。

人生で初めての、"好きなミュージシャン"でした。


中学校から韓国に戻ることになったので、それまでできるだけSomething Elseの動向を追うべく、生まれて初めていろんな音楽番組を見ていました。

どう大きくなっていくんだろうな、とか、初めて聴いた人はどんな反応するんだろうな、って。

そんな中偶然出会った、いいなーと思った曲が、「Kinki Kids」の「フラワー」という曲でした。


ただ、韓国に戻る間際で、CDは買いに行けませんでした。

いや、言ってしまえばそこまでの興味は無かったから買いに行かなかったのかもしれません。

 

とにかく僕は韓国に戻りました。 


「モンスターファーム2」と共に

これが本当に厄介でした。

ゲーム「モンスターファーム2」の中で流れる勝利の曲が、 僕の頭に残っている、「Kinki Kinds」の「フラワー」とどこか似ていて、だけど少し違っていて、ずっと頭の中で正しいメロディーを思いおこせずにいたのです。

苦しみました。

「フラワー」を何度も聴いているわけではないのではっきりと思い出せず、すごくもやもやしていました。

 

ストレスフル。

「ああ!むちゃくちゃ良い曲だったんだよな!!聴きたい!!!」


そんな想いが強くなっていき、 絶対買いに行こうと思い、夏休みに日本のCDショップに行きました。

そこでついに、念願の「Kinki Kids」の「フラワー」のシングルCDを購入しました。

 

なんて言うんでしょう。

CDプレイヤーに入れてイヤホンを耳に入れ、「フラワー」を再生した瞬間、ものすごく気持ちがよかったです。 

かゆいところに手が届くような。

そうそう!これ!!!という感じ。

 

何度も何度も何度も何度も、聴きました。


これが僕の音楽の入り口でした。

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