暗黒期のはじまり~ひでお物語~

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ひでおが入学した中学校はできたてほやほやの学校だった。

入学式のときは体育館もなく、校庭で入学式をしたし、制服もなかったし、 校歌もなかった。

校歌を生徒たちが自作したりした。

だんだん、 中学校らしくなっていった。

入学当初は図書館によくいってた。推理小説にのめりこんだ。


中学時代のひでおは暗かった。 性格が暗かった。 無口だったのもあったかもしれない。

が、クラブ活動をすることになって、 友達がしきりにバスケットボール部に誘うので、

しょうがなく一緒に入った。

でもそのバスケ部の先輩には、 いわくつきの人が多くて、 先生たちから目をつけられていた。

そんな部は、ひでおには似合わなかった。

まあ図書部がお似合いかって感じだったから。

      けれども後々、バスケ部に入ったことは役に立つ。

性格の暗いのは実はバスケ部でも有名だったみたいで、

あまり交流のなかった女子チームの中ではあだなが「こうもり」だったらしい。

卒業後に聞いて結構へこんだ。

また、 その当時体も少し弱く、喘息もちだった。

林間学校に行ったときも病気持ちチームに入れられたり、バスも前に座った。

ただ、バスケ部にはいって体を鍛えていくうちにだいぶよくなっていった気がする。

根がまじめなので、 あまり部活もさぼることなく参加していたのがよかったのかもしれない。

それなのに、 試合にはなかなかだしてもらえなかったのは、 性格の暗さがあったのにちがいない。

そんなひでおが輝くときが来るのであろうか。

そんな中学時代の始まりであった。

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