高校をやめて六年間も部屋にいて何もしなかった話(後編)

前話: 高校をやめて六年間も部屋にいて何もしなかった話(前編)

前回のあらすじ

高校中退をした僕は何事もなく部屋にずっといた。
YouTubeすごい! ブログ楽しい! インターネット最高!!
そんなクソ野郎ライフを送っていて、果たして将来はどうなるのか!?
社会復帰はできるのか? 乞うご期待!!

突然やってきたチャンス

実は僕は音楽活動もしていまして、打ち込みで作曲をしていたんですね。
そのデモテープをレコード会社に送ったらすぐさま連絡があって「ニューヨーク録音でデビューアルバムを作ろう」って言うじゃないですか。「デヴィッド・ボウイを音楽プロデューサーに迎えよう」って。それですぐアメリカに飛んで作ったのが1stアルバムの『The Greatest Hits ~Beautiful Sound~』なわけです。
……って、そんなことが起こるわけないじゃないですか! こっちはインターネットばかりしているんですよ! 朝から晩まで!!

きっかけはやっぱりインターネット

僕が愛読しているブログの中に「ウケる日記」というものがありました。
それは『ウケる技術』『バッドラック』という本を出している作家の水野敬也さんがやっているブログでした。
その後、『夢をかなえるゾウ』という200万部の大ベストセラーを出すことになりますが、まだその前です。

そのブログで「後輩オーディション」というのをやっていました。
水野さんと映像ディレクターの古屋雄作さんの二人が主催していたオーディションです。
「弟子でもアシスタントでもない全く新しい制度『後輩』を募集!」
というような文言を見て「よくわからないぞ……!」と思いましたが、応募してみました。
僕が応募したときは既に第三回で、第一回のときに「ノリアキ」さんという方が合格していました。
この人は「ミュージシャンにしよう」というプロジェクトが立ち上がり、実際にCDも出しました。

そういう活動が面白かったので、「面白い人にお近づきになりたい」というミーハーな理由でのエントリーです。
オーディション当日のことはあまり覚えていないのですが……無茶ぶりをされました。
「後輩なら先輩が不良に絡まれた時、率先して守らなきゃダメだ」
と言われたので、その場にいた第二回オーディション合格の大次郎さんとタイマンを張りました。
この大次郎さんはマンガ『グラップラー刃牙』に出てくるビスケット・オリバを目指している人で……。
いや、意味わからないと思いますが、とにかく筋肉を鍛えている人で、今でも「筋肉バカドットコム」というサイトを更新しています。

そういう人と戦うことになったわけで……。
僕が以前に見たカンフー映画で、老師がこんなことを言っていました。
「自分よりはるかに強い奴と戦うことになったら鼓膜を狙え……。人間という生き物は思った以上に、聴力に頼っているんだ」
僕が耳を狙って平手打ちをする。大次郎さんがそれをガードする。しばらくそれを繰り返すと、二人だけがわかる爽やかな何かが流れ始めました。
「お前、やるな」
大次郎さんの目がそう語っていました。いや、確認したわけじゃないのでわかりませんが、そんな気がしました。
そうして大次郎さんと接戦を繰り広げた後、僕は面接会場を退室したのです。
面接ルームの扉が閉じた途端、水野さんはこう言ったそうです。
「あいつは、ナシだな」

結局なぜ大学に入ったかというと

けれど、共同主催者の古屋さんは僕のことを気にかけてくれて、本当にたまにですがDVDの撮影に呼ばれて手伝ったりしました。
ある日、飲み会に参加すると水野さんもいて、こう言われました。
「菊池、大学行けよ」
そんなわけで大学に入りました。
それが社会復帰の第一歩といいますか、そんな感じです。
大学に入ってからは……特に何もしていません……。

終わり。

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