~偶然は神様がくれたボール 運命は女神とのキャッチボール~全国47都道府県ツアーから得たこと 第十六話
第十六話 同級生から進路相談の徹夜飲み
宮崎県宮崎市編
前回までの補正移動距離 3872.5km
区間徒歩移動距離 2km
概算総移動距離 3874.5km
≪宮崎県宮崎市 西橘通り≫
7月31日 AM1:00
高校時代の同期であるコトミに会うことになった。
気楽に言った一言
久しぶりに会ったコトミは、高校時代と変わらないテンションで話しかけてくれた。
「おばりん。元気しちょった?」
おばりん。俺の旧姓であり、両親が離婚して姓が変わった。
高校時代のキャラそのままに、俺もまたそのままに、色んな話を聴いた。
「おばりんたちって、コトミの話をちゃんと聴きよったわ。」
確かにそうだ。
むしろ、聴く姿勢を≪教育≫してくれたのは、彼女だ。
カッコつけることなく、素直に言う。
『まぁな。』
カラオケが歌えるラウンジ
聴こえてくるのは、ももいろクローバーZ
語る内容は、≪高校時代≫の話
時間は、そこで止まっている。
その止まった時間は、貴重すぎる。
この旅では、基本、初めて出会う人ばかりで、知っている人の方が少ない。
止まった時間が、動き出したのは、コトミの息子さんの話になってから。
「今ね。部活をしちょって、今、高校総体があるでしょ」
丁度、≪北部九州高校総体≫が行われている。
そして、進路の話へ。
「コトミが大学行かなかったから、息子は行かんといかんとよ」
宮崎弁バリバリのコトミの声が強く響く。
俺は、高校時代の成績で、コトミに勝ったことがほぼ無かったと思う。
そして、人生でもまた教えてもらうことが多かった。
今のキャラを創ったのは、コトミの影響もある。
男女に友情が成り立つか?という問いに対して、成り立つしかない。
そこに、信頼関係があるかもそうだし、なにより感謝の気持ち。
これが、友情には必要なことである。
僕は、そう思っている。
気が付けば、暗かった夜は、明るい光が出てきている。
「お弁当作らなきゃ」
ヘロヘロの徹夜飲みでも、明るく今を生き、息子さんを育てているコトミの姿に、深い
感謝と、母は強しを感じた。
しかし、徹夜飲みは、久しぶりに堪えた。
高校時代の小さな世界
18年後の今、小さな世界は大きく感じる。
この日、昼前まで寝て、墓参りを済ませ、大分に向かった。
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