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初めてのマイホームを買った。しかし、その団地で起きたことは…

そう、それは私がまだ若かった頃(20代)バブル真っ盛りの頃のことでした。

とは言っても、当時、我々庶民の多くは、それが弾けるものだ?とは、夢にも思わなかったし、そもそも経済的なバブルなんて状態が存在することすら知らなかった。つまり、「バブル経済」という言葉すら知らなかった。

それが弾けてみて初めて、あれはバブルだったのだ!と、大騒ぎになったものだが、当時、ただ単純に、日本人ばかりが調子に乗り世界中を買いまくっていた好景気だったことには違い無かったし、冷静に見れば、調子に乗り過ぎたよね?(~_~;)

考えてみれば、我々の世代は、オギャーと産まれ、物心ついた幼き頃から、今、売っている物の値段(価値)は、多かれ少なかれ、時間と共に値上がる、という考え(緩やかなインフレ)が常識だった時代だったし、それが染み付いて育ち大人に成った世代である。土地の値段などは、その際たる物の一つだった。
しかし、その頃、何軒か訪問した不動産屋さんの中にはこんなことを言う社長さんも居た。
「この土地の値段の上がり方は異常だよ。おそらく、一年もしない内には、この景気も、土地価格の上昇も終わるだろうよ。だから、家を探すならば、もう暫く待って様子を見てからにした方がいいよ」
後から思えば、この不動産屋の社長さん、先見の明が在る方だったし、商売を抜きにして忠告してくれた素晴らしい方だったと思うが、当時、無知で若かった私は「何をわけのわからんことを言うおっさんや」(何故に関西弁?)と思い、そんな忠告は無視し、相変わらず焦った気持ちで土地を探していた。

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虎雅 長尾

そんな中、一軒の展示ハウスの営業の方が初めて、我々夫婦に対して真剣に応対してくれたのだった。
彼は入社間もない、ほぼ新入社員といった若者だった。よって、客を選ぶ先入観も、うがった見方も出来ない、ただ一生懸命な営業スタイルそのものだったのだろう。
我々夫婦も未だ若く、何もかもが初体験で有り、右も左も分からない客であり、そういう意味では似たもの同士の客と営業だったのだろう。

そんな彼に連れられて、今度は、毎週末、様々な土地や建売り住宅を見て歩くことになった。

そして、ある田舎の村の分譲地を案内された。
ここは南斜面の高台で、南北に一キロ弱?東西に二、三百メートル広がる。中央に南北にメインストリートが貫き、案内されたのが、そのメインストリート脇の50坪の一区画。いくらバブルとは言え、さすがにこんな田舎の、しかも⚫⚫村の未だ未だ空き地だらけの分譲地、安かった。我々でも買える土地がようやくみつかった。

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