10.「トゥルータイプフォント」ってすごいな
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11.QuickTimeの登場!
私の部屋にインクジェットプリンターが来るのにさほど時間がかかりませんでした。当時はインターネットはまだ普及しておらず、普通に通信販売で買いました。
HP(当時は横河ヒューレットパッカードでした)製で14〜15万円くらいしたと思います。でも、フルカラー印刷が可能でしたし、自宅でフルカラー。このキーワードは萌えました。だって、会社ですらカラーコピー複合機が普及し始めたばかりですから。
これで、私は自宅でカラープリント出力が可能となったのです!
スゴイ!これはスゴイ!と出力していたのは、Photoshopで作った72dpiの謎のアート作品でした。
発掘されたので↓これです。ホントです。
もちろん、誰に見せる訳でもなく、というよりは見せられるチャンスはスゴくレアでした。
いまなら、ソーシャル上にアップして、「これどう?」ってすぐに反応が得られますが、プリントアウトして、なおかつそれを持ち歩いて普段興味もない人たちに、「これどう?」って見せられる分けでもなく。
というよりも、見せられるクオリティにそもそも達してないなと、一応プライドのようなものもあり…。
しかし、自宅で本が作れると拡大解釈していた私は、致命的な事に気づきました。
文字がジャギジャギなのです。そう、ドットインパクトプリンター以前にポストスクリプトの対応していないプリンタは、いくらフルカラーだろうが、300dpiだろうが、文字はジャギジャギなのです。
ビットマップフォントですから…。
そして、タイムリーにAppleがやってくれました。
そう、TrueTypeフォントなるものを、しかも日本語版をリリースする!と。
これを使うとなんと、いくら拡大してもジャギラナイ文字が出力できる!!!!
しかも画面上でも!というのです。
しかも画面上でも!というのです。
またしても、出費です。私は発売となるやいなや、日本語TrueTypeフォントなるものを買いに走ったのです。
もう、何がしたいのかさっぱりわかりませんが、
ただプリンターからキレイな、滑らかなフォントを大きく出力したい!
という、意味不明な目標に向かってただひたすらにショップに走っていました。当時はまだビックカメラなどでパソコン用品はそんなに扱っておらず、パソコンショップなるものが巷にチマチマとあったのです。もうアキバじゃなくても僕の地元の横浜にもいくつかあったので、走りました…。
中略。
「トゥルータイプフォント」2書体(ゴシックと明朝)をインストールするのに、フロッピーディスク約10枚の入れ替えしました。(正確に覚えていませんがそれくらいはあったと思います。この意味がなんのこっちゃ分からない人のために一応説明すると、当時はCD-ROMはまだレアで、ソフトウェアはフロッピーディスクでインストールするものでした。容量が大きなソフトはフロッピーディスクに分散して入っており、それを「次のフロッピーディスクを入れてください」というアラートと共に、入れ替えさし変えしてインストールしてたのです)
そして、私はA4いっぱいに「宇宙」という漢字を
スゴくなめらかに打ち出したのです。
スゴくなめらかに打ち出したのです。
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