偏差値30台から、4年浪人して獣医学科に入学した話 第24回

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お礼に歩く日々

最終的に、
「山口大学農学部獣医学科」「鳥取大学農学部獣医学科」
両方合格することができました。進学先は山口大学に決めました。

合格とはあっけないものだ。。。。

なんだかそれが印象的でした。
あんなに頑張った。これ以上できないと胸を張って言えるほど頑張った。手抜きは一切なかったといえます。
私の性格として、合格するならば「絶対に合格している」という状態で合格したいというのがあります。それは、46歳(2013年現在) になった今もぜんぜん変わりません。
5年間かかった合格だったのですが、過ぎればあっけない。あの日々は何だったんだろうか???と、全部帳消しになってしまうのですね。

あまりにも沢山の方に心配を掛け、不安にもさせてしまっていたのでお礼を言ってから、大学に進学したかった。

よく頑張り続けたね。
あきらめないでよかったね。
おめでとう。

沢山のお祝いの言葉をいただきました。
やっと報告ができる日が来た。入院していた病院の担当の先生のところへ報告に行きました。

頑張らないこと

「おかげさまで、合格することができました」
私の勉強のために。。。と、自分のお部屋を貸して下った担当医師のところへ挨拶に行きました。
「立派な獣医師になって、沢山の命を救えるようにがんばります。」
と、ありきたりながら言いました。
すると、

「頑張らないこと。」

といわれました。
「頑張ったらいけないのですか??」
わけがわからなくて聞きました。
「そう、あなたは頑張ったらいけない。頑張りすぎているのに、頑張ってないと思ってまた頑張る。疲れてるということに気づくことができないの。それで、限界が来て倒れる。手を抜いてるな、怠けているなと思うくらいで、人並み。だから、これだけは約束してほしいの。頑張ったらいけない。2度と戻ってきてほしくないから。」

といわれました。
確かに、頑張ってきました。頑張っても伸び悩むので、まだ足りない、まだ足りない。と頑張り続けてきました。
頑張りすぎるのは、今もそうです。
疲れているのに、気づかない。。。

今でも、精神的にいっぱいいっぱいになったら「頑張らないこと」を思い出して休みます。

本当に合格したのか?

本当に合格したのか?
合格ということに縁がないと、合格してもこう思ってしまいます。
確かに、手元に入学手続きの書類があるから合格しているのに、
明日になったらなかったことになっているのでは。。。なんてずっと思っていました。

変でしょう???

でも、本気で心配していました。

下宿先を探すために山口へ行き、大学まで受験生ではなく大学生として行ってみました。自分でもわかるくらい”にやにや”していました。
来月から、ここで生活できるんだ。
思う存分勉強ができるんだ。
そう思えることが幸せでした。

下宿は、4畳半台所つき、お風呂とトイレと洗濯機と電話が共同の下宿に決めました。
共同の部分が多いのですが、まったく気になりませんでした。大家さんが隣で、なんとなくご主人が私の父に似ていました。
不動産会社の方が「ほかを見に行きますか?」と聞いてくださいましたが、
「ここが気に入りました。」
と言ってすぐ決まってしまいました。外にでると大学が見える、決して贅沢でない下宿。本当にアットホームな下宿でした。

ここから、私の獣医師への道が始まるんだな~。そして、その仕事を天職だと、寝食忘れて没頭できる事だったと、この世を去る時に言えるだけの事をやろう。
そう誓いました。
つまり、また頑張る日々の始まりでした。


自分のやってきた事を残したい。。。
よく考えたら人生の半分きたやん。
そう思って書き始めたストーリーも知らないうちに24回になりました。
随分端折ってしまった部分もあります。
文体もその日の気分でばらばらですが、読んでくださった皆さんありがとうございます。
次回、第25回で終わりです。
そろそろセンター試験が始まるので、
「私の勉強の仕方」「受験勉強と普通の勉強は違う」「いろいろ」
そんな感じで次回書く予定です。

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