痩せていっても、遊んでいた。これが、なりたかった私?そして、今がある。
痩せていっても、遊んでいた。これが、なりたかった私?そして、今がある。
私は、今、イラストレーターをしています。
もともとは、イラストを描く関係の仕事をしたいと、ずっと思っていましたが、かなり遠回りをしました。
私が、大学生で、就職活動をする時も、今と同じぐらい、大変な不景気だったことを覚えています。
何度、履歴書を書いて不採用の通知を頂いて、気落ちしたり、やる気を失ったかか分かりません。
ようやく採用していただいた企業で、オフィスワーカーとして働いていました。電話応対、接客、資料の整理、見積りのチェックなど。
真面目に働いていましたが、25歳の時に、その先に何があるのかを考えてみたときに、自分で答えが出せなくて、退職を決めました。
もちろん、オフィスワーカーは、失敗だったなどという話ではなくて、寧ろそれが、今、仕事をする上で、マナーであったり、手順だったり、人間関係など、大変役に立っているので、いい経験を踏めたことに、感謝しています。
27歳。何か車の免許以外で、資格を取って、それを生かして転職したいと思い、資格を取り、介護士へと転職しました。
今まで、経験したことのない夜勤と、体力がないと人を支えることが出来ないハードな仕事でした。
あまりのハードさに、毎日くたくたに疲れて、もともとは小食なのに、仕事が終わると、よくラーメンセットを食べに行ったものです。
あまりのハードさに、毎日くたくたに疲れて、もともとは小食なのに、仕事が終わると、よくラーメンセットを食べに行ったものです。
最初は、若さとストレス解消に遊ぶぐらいで、心身共々、乗り切っているつもりでいました。1年後、だんだんと眠りが浅くなっていく日々を過ごすようになりました。
慣れない仕事で、仕事を覚えようと努力はしているのに、どうしても体力がついてきませんでした。気持ちも、ついてきませんでした。
かなりのストレスを、感じていました。
だんだんと、食事が喉を通らなくなりました。当時、煙草を吸っていたのですが、食事前に煙草を吸わないと、食べる気がしなくなっていきました。
そして、煙草の本数は、増えていきました。1日2箱は、吸っていました。ひとりになりたかったし、食事を摂るため、生きるためでした。
休憩中にも、喫煙室に行くのですが、ひとりにはしてもらえなかったです。医者、看護師が来たら、席を譲らなければいけないからです。休憩中にも、ストレスを感じなければいけなくて、後ろを向いて、煙草を吸っていたのを覚えています。
だんだんと、食事が喉を通らなくなりました。当時、煙草を吸っていたのですが、食事前に煙草を吸わないと、食べる気がしなくなっていきました。
そして、煙草の本数は、増えていきました。1日2箱は、吸っていました。ひとりになりたかったし、食事を摂るため、生きるためでした。
休憩中にも、喫煙室に行くのですが、ひとりにはしてもらえなかったです。医者、看護師が来たら、席を譲らなければいけないからです。休憩中にも、ストレスを感じなければいけなくて、後ろを向いて、煙草を吸っていたのを覚えています。
患者さんの気持ちが、伝わってくるので、考えます。
自分より若いスタッフに頭を下げなければいけないことの辛さ、車椅子の高さにいるのに、上から見下ろされなければいけない屈辱、リハビリなんて投げ出してしまいたい苦しさ、眠るにも痛みに耐えなければいけないしんどさ。
生きるとは、どういうことだろうかを、考えた時期でもあります。
そして、仕事上の感情を、プライベートまで、持って帰ってしまっていました。
自分のコンディションは、見ないふりでいました。
夜勤の前でも、夜勤が終わってからも、とにかく遊んでいました。
食べても、食べても、どんどん痩せていき、歩いてもふらつくようになり、周りの方に心配されるほどでした。メイクもどんどん派手に濃くなっていき、とにかくストレスを飛ばしたい、それ一心でした。
私は、とうとう食事が取れなくなって、出勤前に点滴を受けて、出勤していました。変な感覚です。仕事の前は、患者で、白いベッドにいて、上からずっと見下ろされて、仕事が始まると、スタッフで、白い制服を着て、患者さんに笑顔を振りまいているというのは。
ぱらぱらと、カラオケボックスで、歌本をめくり、とにかくストレスを外に出すことも、多くなりました。
そんなある日、眠りが浅いのに苛立ちながら、ふらふらになりながら出かけては、ひとり歌いながら、鏡を見て、考えました。
私、希望通り、転職したのはいいけれど、体を壊しているな、と。
これが、私のなりたかった私だったんだろうか。好きなことをやれているのだろうか。満足出来ている気がしない。
だって、こんなに痩せて、メイクで寝不足をごまかしているじゃないか。
28歳。結婚も考えましたが、体を壊した分、その前に、本当に自分のやりたいことをやってみようと思いました。
そして、選んだのが、イラストレーターです。
小さい頃から、思えば気がつくと、絵を描いたり、絵本を読むのが好きな子供でした。
そして、今年で、5年目。
会社を設立できたのも、こうして今、鏡を見ても笑える私でいられるのは、好きなことを選べているから。
失ってみて初めて気付きました。健康があって、そこからだということ。今日も、きちんと、ごはんを食べて、眠って、仕事ができる幸せ。
サクセスストーリーとまでは、いきませんが、今の自分に満足しています。
dotstar 大野清香
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