会ったことも無い男への恋
なんてこった。
これは恋では無く、うつ病というやつなのでは無いだろうか。。。
そうだ。仕事ばっかりしてきて、きっと頭がおかしくなったに違いない。
そこでネット界の珍獣せのびーを自由が丘の赤提灯つったらベッタコに呼び出した。
伊藤 せのびー「なんだよwおまwwうっとおしいwww」
ナナオ「まあ飲めYOwwwなwww?? ちょっと聞いてくれ。 ネットで知り合った会ったことも無い男に恋をしてしまったんだ。 これウツ病かね?」
伊藤 せのびー「そんなことより、イカの一夜漬け頼もうぜwww」
ナナオ「さすがセンスがいいな。そんなことより。。。」
伊藤 せのびー「ハム胡瓜だって。ハム胡瓜。なにこれwwwハムアンドキュリストwwww」
ナナオ「おいキサマ。話を聞け。」
伊藤 せのびー「なんだようっとおしいなwww相変わらずウゼwwwwハムアンドキュリストにマヨ付けるとパネエエwww」
ナナオ「本当だ!パネエエwwwwこれパネエwwwイカがかすむうまさwwww」
伊藤 せのびー「で?ネットで知り合った男がなんだって? ふーん。 良くある話だよ。 普通に知り合ってたら 1歩のところ ネットっていうのは 10歩先まで相手の事知れるからね。」
やはりコヤツ。。。頭がいい。
ナナオ「ちなみに離婚しようと思う。が、どう思う?」
伊藤 せのびー「離婚?すりゃいいんじゃね?つか結婚してる意味ねえし。お前。」
的確である。
ナナオ「話は変わるが、harryと一発やるにはどうしたらいい?」
伊藤 せのびー「それは行きつけの飲み屋調べ上げて偶然を装って突撃すりゃいいんじゃね?」
ナナオ「まじか。。。そいつはクソめんどくさいな。諦めるわ。つかそんな勇気ねえわ。。。」
セックスレス
というワケでナナオ離婚を決意。
がしかし、好きな男が出来たってだけでは離婚は出来ない。
離婚相談窓口に電話した。
10年のセックスレスは大いに離婚理由になるらしい。
夫婦生活の破たんである。
行政書士「それって~慰謝料取れますよ!だって~ナナオさん子供望んでたんでしょ?」
ナナオ「そうですね。子供は欲しかったです。」
行政書士「セックスの拒絶は旦那さんですか?」
そう。セックスの拒絶は旦那であった。
理由は簡単。子供が要らない男だったのである。
一度妊娠騒動があった。これはデキタぞ~!と家族で盛り上がったのだが
医者「ただの生理不順です。」
で話は終わった。
その後からのセックスが無いのである。
まだ仲が良かったころ
ナナオ
ナナオ「セックスしようぜ!」
とは2回程言ったが、ヤツはやる気が無い。
そこで私はアホくせ。なにコイツと思ってしまったのだ。
旦那は美容師という職業柄、己への美の追求が激しく
怪しげなサプリメントを服用していた。
このサプリの副作用で下半身が機能しなくなっていた。
そして乳房まで大きくなってく始末。
彼はサポーターを胸部に巻いて、膨らんだ乳を隠していた。
完全に女体化していた。
全身の毛という毛を処理していた。下の毛も。
ツルッツッルである。髪の毛は肩下まで伸ばし縦巻きカール
もれなく高見沢になっていた。。。
自己愛もここまでくれば凄いものがある。
見たくもないので見ないで暮らしていた。
気の良いオバサンとの共同生活。
パキラオバサンと呼んでいた。
心の底からどうでもよい存在であったのだ。
行政書士「慰謝料は300万まで行けますね!ぶんどってやりましょうよ!」
ナナオ「いや、慰謝料は要らない。が、しかし、アイツの借金を500万私は返したのだ。それはゆっくりでもいいから返させたい。」
行政書士「借金は共同財産なので返済の義務は旦那さまには無いのですぅ。なので慰謝料として500万の請求になりますね。マンションの名義は旦那様ですか?これも債務が残ってると譲渡出来ないので、完済後の譲渡となりますね~。ちょっとややこしいですよ。この案件。」
ナナオ「ほうほう。」
行政書士「なので、500万の請求は自由ですが、相手がNOといったら、調停ってことになりまして、そこで話が付かなければ裁判ですねぇ。 隙の無い書類を作らないとヤバイですよ。 この旦那様、言っちゃあ悪いですが ヤバイですう。 絶対ゆっくりじゃ無理ですよ。 サラ金にでも行かせて下ろさせて払わせる手もあります。 それが一番確実ですよぉ。」
おいおい。そんなことをさせたら、私の9年がドブじゃないか。
別に金はいらねえ。自分で稼げるし。
金が欲しいんじゃない。誠意が欲しいのだ。
見てきただろう?私の10年。お前の為にひたすら働いた10年を。
それを清算してほしい。
ゆっくりでいい。
清算しなければお前は人間じゃない。
クズだ。
今のお前なら返せるだろ?綺麗にしてやったんだから。
10年やるよ。
10年で500万返せ。
ま、どうせ払わないだろう。何時まで続くのか見てやるよ。
公正証書の10万の経費。
上等だ。ドブに捨ててやる。10万なんざ。
まったくこの男を愛していなかったわけじゃない。
こいつはこいつなりに私に尽くした。愛おしいほどに。
が、許せない感情があった。
土下座の男
パキラ「なんでもします><なんでも!だから捨てないで!」
ナナオ「駄目だ。もう決めた。今すぐ出て行け。丁度来週からわらわはイタリアに仕入れで2週間もどらない。その間に荷物をまとめて置くように。」
丁度良い期間だ。
2週間で、この男に未練が湧くかもしれない。
捨てたくないって思うかもしれない。
が、、
捨てたくないって感情は
1㎜も湧かなかった。


