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よそよそしいあなたは嫌い。
わたしだって、わかってる。
誰かに見られたら困るからって離れて歩いたり、
僕たちの関係がわかるようなメールはPCではなく携帯に送ってって言ってみたり・・・。
不器用で朴訥としたイメージだったあなたがそういうこと言うなんて、
少し驚いた。
守りたいものがあるんだなってわかった。
でも、わたしを傷つけないように気を遣ってくれているのもわかった。
ごめんね、って。
わたしは「大丈夫」って言う。
大丈夫じゃないけど、それしか言えないでしょう。
あなたの死角はそこだと思う。
とてもまじめそうに見えるから、とてもまっすぐな人に見えるから、
わたしを裏切ることなんてないって、とても思わせるから・・・。
優しくて、思いやりがあって、でもそれは誰に対してもなのよね。
それでわたしが傷つくこと、あなた知らないものね。

女はさ、
本当に相手を愛している女はさ、
たぶんみんなそうじゃないかな・・・。
相手に何かを捨てさせるつもりも、壊させるつもりも、困らせるつもりもない。
そんなこと、わたしの幸せには繋がらないもの。
でも、たまには、本当にたまには、
その理性を失くして、わたしとの愛だけに溺れて欲しい時があるの。
抑えられないっていう姿を一瞬でも見たい時があるの。
わたしがいつも抑えているから・・・。
男ってどうしてこうなんだろう。
すべてを欲して、すべてを手にして、すべてを守ろうとする。
薄っぺらい言い訳が通用すると思ってる。
今までうまくいってきたのは、通用してたからじゃないのよ。
賢くて哀しい女が見て見ぬふりをしてきただけなのよ。
それでも、惚れた弱みであなたから去れない。
だから、
何も捨てなくていいから、
たった一度でいいから、
タガが外れる瞬間が欲しいの。
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