Rickenbackerに憧れて(7)

前編: Rickenbackerに憧れて(6)
後編: Rickenbackerに憧れて(8)
Rickenbacker#360FG'67(これから後はmodelを#と書きます)を手に入れてから、すっかり本物の良さに気がついてしまった事で、収集癖心に火がついてしまった。元々、他人とはちょっと違った路線が好きな事もあり、楽器としては王道のFenderやGibsonでは無いけれど、判る人には判る系のRickenbackerはまさにツボだった。


それからというもの、広告や個人売買欄を誰よりも早く読むために、発売日には職場から一番近い本屋に昼休みに駆け込む日々。するとそれを追いかけるように個人売買専門誌が刊行され、さらにリサーチ能力がUPした。おそらく当時の中古楽器相場や売れ筋の傾向に関しては、楽器屋よりも詳しかったと思う。


この時養った目がその後のピンチを救ってくれる事になるとはまだ気がついていなかったが、3ヶ月もするとRickenbackerだけで無く、どの楽器がどの程度で幾らなら安いのか、どんな色に人気があるのか、それぞれの楽器のデザインや音やプレアビリティの特色はどうなのか、などがすぐに判るようになった。


さらに古本屋を探し歩き、昔の楽器うんちく本や楽器関連書籍を買い漁った。これも膨大な楽器知識を吸収する肥やしになったし、その後のピンチに役立ったのである。また、日本製の古い楽器や海外の小メーカー等について知るきっかけともなった。楽器の音を聴くために様々なミュージシャンを知る事になったのも大きい。


楽器相場やメーカーやブランドや仕様の詳細が判って来ると、Rickenbacker以外の楽器でも出物があると欲しくなってしまう。そこで残業手当(当時は職場でも残業の一番多いセクションにいた)が入ると出物を買い漁った。例えば、IbanezのデストロイヤーII、WALの初期モデルフレットレス、Paul Reed Smith CE24Blue等..


書き出すとキリが無いのだが、とにかくすぐに部屋の中が楽器で一杯になり、仕方が無いのでクローゼットから服を追い出し楽器収納庫に変えた。それでも入りきれないほど楽器が増え続け、仕方が無いので今度は取捨択一して常に同じ本数以上にならないように、売るために個人売買をするようになった。


すると、ほとんどの楽器がレア物か超格安で手に入れたものだったため、売却すると買った価格よりも高く売れる。物によっては数倍になるものもあった。本気で中古楽器屋を始めたらそちらで食えるんじゃないかと今でも思う。そうして貯めたお金で、またもやRickenbackerの出物に出会うのである。


そのRickenbackerは毎月購読していたギター雑誌を本屋で立ち読みしている最中に広告で見つけた。そこには白黒のボディアップ画像と「Rickenbacker 4001AG '73」の文字!本当に?AZ(アズレ・グロウ)は以前有名ビンテージ専門店で見たあの青か。いてもたってもいられずにIDOの携帯から楽器屋へ電話してみたのである。

続きのストーリーはこちら!

Rickenbackerに憧れて(8)

みんなの読んで良かった!