病気に負けない!!

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そして、準備は整いました。


血漿交換療法開始!!


「治療開始します。」の一言と同時に血液製剤で血を浄化するタンクのスイッチがオンにされます。


腕から血が吸引されるので、血圧が急激に下がるのです。


血圧が正常でない人は、意識が朦朧とするかもしれません。


そして少しでも腕を動かしたらエラーの音が出てしまいます。


じっとしているしか無いのです・・・


血流が悪いと2時間以上かかることもあるようです。


寝かされてるリクライニングソファーの前方にテレビが備え付けれています。


患者の負担を減らすように、用意されたものらしく、DVDで映画を見ることも可能です。


私は時代劇が好きなので、再放送があるのを探してもらいました。


見つかった時代劇・・・


「暴れん坊将軍」・・・


う~ん・・・鬼平犯科帳みたいな時代劇が好みだけど・・・


背に腹は代えられない!!


見てると時代劇に夢中になっている。


お決まりの設定、お決まりの時間に終わると分かっていても見てしまうのです。


そして、クライマックスのチャンバラのシーン!


聞き慣れた音楽に合わせて敵を成敗していきます!


この時、治療してくれてる医師とスタッフが笑ってる・・・


「なにか面白いことありましたか?」


そう聞くと・・・


「チャンバラのシーンでいきなり血流が良くなったんですよ!」


ええ~・・・何故だろう・・・


言うまでもなく、それから治療する度に時代劇を診ることになっています・・・


そして、ようやく一回目の治療が終わり病室へ戻りました。


「もうすぐお昼ごはんそれまで休もう」


だるくなった体を休ませるためにベッドで休憩です。


お昼ごはんになって看護師さんに起こされたのですが、思うように体が動きません。


それどころか、手が激しく震えています。


「どうしたんだろう、全く力が入らない。」


そして頭もふらふらして凄く気持ち悪いのです。


ご飯を食べようとフォークを手にとったものの使うどころか震えるだけ。


とうとう食べるのを諦めて再びベッドで横になりました。


初めての血漿交換でこんなに副作用が出るとは思ってもいません。


担当の看護師さんは心配して、少しでも食べるように言ってくれました。


その思いは届かずに脱力はひどくなるばかりです。


見兼ねた看護師さんはご飯を口に運んで食べさせてくれました。


今思っても、脱力に負けた自分が情けないです。


そして、その時から気にかけてくれる優しい看護師さんの存在が大きい。


こうやって、またひとつ努力をするように誓ったのです。


きっと、元気になって歩いてみせるから・・・



つづく・・・

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