転職大魔王伝「オレ、いけないポスティングで大ピンチ。」3

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前編: 転職大魔王伝「オレ、いけないポスティングで大ピンチ。」2

オレ、ロマンス業界の全貌を知る。


ロマンスレターを撒きはじめて1ヶ月ほど経ち、だんだん色んなものが見えてきました。


自分が在籍しているのは数多くある「ロマンスレター事業部」の中の1チームであること。

その中で、自分が在籍しているチームはトップクラスの成績を上げているということ。

業界的にはそこそこの位置の大手であること。

ロマンスビデオを販売しているのは、いわゆる恐い団体であること。

ロマンスレター業界も群雄割拠で、進攻勢力に負けるわけにはいかないこと。

チェッカーさんが一つ年上だということ。

10日も続けば中堅扱いになるほど、人材の出入りが激しいこと。


この頃オレは、身体も締まってきたし、他のメンバーさんにも知り合いができてきたし、そこそこ仕事に愛着が湧いてきていました。


ただ、言うてもアダル…いや、ロマンス業界なんで、長く係わることは難しいなとも思ってました。



すると、結構仲良くなったチェッカーさんが、


チェッカーさん
オレが言うのもなんだけどよ、いつまでもこんなことやってちゃいけねーよなぁ。
チェッカーさん
あんまり深入りすんなよ。にーちゃんも要る分だけ稼いだら、捕まらねーうちに普通の仕事しろよ。


奥さんと子供もいるというチェッカーさんは、こっそりオレに言いました。



オレ
そうだよなぁ。

梅雨に入る前には他の仕事見つけるかなぁ。



そんなことを思いはじめていた、まさにその時でした。




オレ、絶体絶命。


休み明けの早朝、いつものように港側にある事務所に向かって大きな空のリュックとバッグを持って歩いてる時、いつものように向こうから大きな荷物を持ったロマンス仲間が歩いてき…いや、走ってきました。

やたらと身軽。明らかにバッグが空。

嫌な予感を感じながらも、知った顔がいなかったのでとりあえず事務所に向かうと、一目でやっっっばい光景が目に入りました。



事務所(2階)を囲むパトカーの回転灯。

何十人もの警察官。

無数のテレビ局のカメラ。

知っている仲間たちの怒声。


みんなの読んで良かった!