なんで今ごろ改めて? 先生の言葉
高2。
いよいよ進路を確定しなくては
ならなかったとき・・・
当時のボクは、恥ずかしながら、
『自分が何に向いているのか?』はもちろん、
『何をやりたいのか・・・?』さえ、
わからなかった。
当時は勉強もせず寿司屋のバイトにのめりこみ、
お金を稼ぐ楽しさと苦しさ、大変さ、充実、
得たお金でモノを手に入れる満足や優越・・・
そして、勉強のつまらなさ・・・
(できなかったからつまらないのだが)
それを感じ、漠然とこのまま寿司屋で
働かせてもらおうかな~ と考えていた。
高2の夏休み。
町で偶然、社会の先生とばったり会い、
バイトに行くまでの時間、
先生の部屋に遊びに行くことになった。
30過ぎの、男一人暮らし。
ドアを開けると、むわっとした、
タバコと汗のにおい・・・
本、雑誌、新聞、吸い殻でいっぱいになった
灰皿・・・
洗濯物は一応部屋の片隅にまとめられて
いたが、洗ったものか汚れ物か、
わからない状態・・・
『きったねぇ、部屋~!」
そんな悪態をつきながらも、
ちょっとうれしかった。
なぜなら、一番好きな教科が社会で、
それを担当していた先生の部屋に
招かれたから。。。
そこに座れ! と言われ、
出された麦茶を一気に飲み干す。
『お前、進路決めたか?』
『いや、まだっす! 先生はなんで
先生になろうと思ったんですか?』
・・・・
おもむろに立ち上がった先生は、
3段のカラーボックスの上にあった
地球儀をもって、
『世界は広いということを、お前らに
知ってほしいんや!』
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