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14/4/11

思いつきでフィリピン・カンボジアを回りサッカーボールを寄付してきたら死にかけた。③

Image by Olia Gozha

シェムリアップ。

アンコール・ワットで有名なアンコール遺跡の近くの観光地。





本当は楽しみな気持ちでいっぱいのはずなんですがどうもお腹の調子が良くない。笑

痛くて寝れない日もあるぐらいだった。


いつもホステルのバーで、お腹に良さそうな物ばかり食べているとホステルのオーナーが。


ホステルオーナー「なんでお前いつもフォーの麺だけ食べてるんだ?」

自分「お腹の調子悪くて。」

ホステルオーナー「ビール飲んだら治るからとりあえず飲めっ!来てから一杯も飲んでないだろ?」

自分「いやいや、今は無理だって。笑お腹いたいから。」

ホステルオーナー「でも、ぜんぜん楽しんでないだろ!?」

自分「。。。」

スイス人の客「とりあえず飲もうぜ!はい!(勝手にジョッキ持ってきた)」

てなかんじで、この二人との付き合いが始まる。

このオーナーはイギリスからこっちに来てこっちでホステル事業を始めたようだ。このホステル、1階がバーのようになっていて個人的にはすごく気に入ってた。たまにサッカー放送していたし、この辺にいるヨーロッパの人がよく来ていて、ここカンボジアか?って場所。


このスイス人の客はもう1ヶ月ここに滞在しているらしい。会社から2ヶ月の休暇をもらったとか。日本の企業じゃあり得ない。うらやましい限りだった。

基本この人は朝から晩まで1階のバーで本呼んでる。で、出かける時絶対「ティッシュ忘れんなよ!トイレなかったら困るだろ!はは!」と心配をしてくれる。


この40過ぎのおっさん二人と話してる時はすごく楽しかった。たぶん、ずっと一人でいた僕にとって仲間ができたような気分になり嬉しかったのだろう。

ちょうどお腹の調子も良くなってきた所だった。

さあこれから!という時。






最悪なことに、諸事情により日本に帰らないといけなくなった。。。。。






ここで理由は言えないが、すごく悔しかった。本当はこの後、ベトナム・タイ・バングラデシュ・シンガポールを回る予定だった。

渋々、帰りのチケットをとった。



アンコール・ワットもまだ行ってないのになー。ゆっくり見たかったけど、明日半日で回らないと。。



このオーナーの紹介で、近くにNPOを運営している人が働いているレストランがあると言われ行ってみることにした。


が、その人は母国カナダに帰国中とのこと。

どーしよう。俺カンボジアでまだ寄付してないな。しかも、帰らないと行けないから余ったボールどうしようかな。


猫はいなかったが、帰らないといけないことやこのボール達をどうしようかという気持ちでこんな感じになった。





すると、あるレストランの奥からある従業員が出てきて「俺もそのNPOで働いてるよ!」とのこと。

なんて俺はラッキーなんだ。



この旅、酷いめにもあったが、大事な所で良い出会いがあったり良い流れになったりするんだよな。運があるのかないのかわからんな。



次の日の朝連れて行ってもらえることになった。

バイクの後ろに乗せられ数分。

そのNPOが運営している学校に着いた。特に教室もなかったがサッカーやバレーなどスポーツをしてみんな遊んでいた。その中に何人かボランティアがいて、彼らは1〜3ヶ月の間ここに来てボランティアスタッフとして働いているようだ。

この学校はセカンドスクールとして子供を受け入れている。ここだと、学校の授業意外で英語の勉強(ボランティアスタッフはほぼ全員ネイティブイングリッシュスピーカー)も友達と安全な場所で遊ぶこともできる。


残りのサッカーボールを寄付すると、ここの子らはサッカー好きだから喜ぶよ!と言ってもらえた。毎回だがこの瞬間は最高に嬉しい。


日本人のボランティアはいないとのこと。

こういう日本人のいない環境でのボランティアにもっと日本人が関わっていければいいのに。。。


もう少しゆっくりしたかったが、アンコール遺跡にも行きたかったので午前中で失礼させてもらうことに。


アンコール遺跡はとてつもなく広く、半日ではちゃんと回れなかった。

世界遺産ぐらいゆっくり見て回りたかったなー。笑

絶対また来ようと誓いホステルへ帰った。


帰るとやっぱりあの二人がジョッキ片手に待っていた。笑

ホステルオーナー「今夜帰るんだろ?」

自分「急なキャンセルでごめん。楽しかったよ。ありがとう!」

スイス人の客「この旅どうだった?」

自分「そーだなー。。。」

短い旅だったが、フィリピンに着いてからのことが頭の中を駆け巡った。

ちょっと泣きそうになった。

スイス人の客「一応旅の目的は達成したんだろ?じゃあ良かったんじゃない?」

「そうだけど、まだ行きたい所もあったし、やりたいこともいっぱいあったんだけど。」

ホステルオーナー「お前まだ若いから何でもできるよ!チャンスはたくさんあるから、また今回みたいに行動してみなよ!そのときはまたここに泊まりにくればいい。」

「絶対また来るよ!」


そこから思い出話が始まり、またつまらない動画を観て笑い、ついに空港に向かう時間になった。

最後に握手とハグをしスイス人の客に一言言われた。

スイス人の客「おまえはよくやったよ!」


その何でもない一言で恥ずかしながら号泣してしまった。

なぜだか自分でもわからなかった。


空港に向かうトゥクトゥクの中で泣きながら思った。

何か人のためになるようなことをしにきたのに、結局自分が人から助けてもらうことの方が多かったなと。

今回たまたま助けてもらえる人に会えたが、毎回そうゆう風には行かない。

ただ、しっかり自分の思っていることを伝えれば、協力してくれる人はいるんだなと。それは世界中どこでもどの言語を使っていても言えることだと思う。


よく自分探しの旅と言うが、今回の旅はまさにそうだった。今まで見たことのない自分を見れたし、これからの自分も少し見ること(想像すること)ができた。



この経験を生かして今年中にしようと思うビジネスがある。

絶対行動し、近いうちに今回出会った人にお礼を言いに行こうと思う。



おわり。




長い時間をかけて、読んでいただきありがとうございました!

吉川 晃太郎


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