秘密の扉 14
猫の独り言 高橋涼子 著
一章 猫
一節 私は猫
涼子さんが、私の言いたいことを文章として書き出してくれる、嬉しいかぎりだわ
私は涼子さんの家に住んでいる猫、人間世界の固有名詞を使えば猫、種類 アメリカンショートヘヤーとチンチラのの混血
光が眼に入ると、エメラルドグリンに輝く瞳にグレーの毛並みが美しい私。
二節 あるがまま
人は、私達猫族のことを、わがままだとか、野性的だと言ってくれているけど、あるがままを見せているだけ
私が尊敬している、犬族と比較され、薄情だとか、恩知らずとか言われるけど、恩も、愛も知っているわ。
そんな猫たちを愛する人が多いわ、私も、猫のようにありのままを表現できたらと言う心が隠れているのよ、だから、猫好きは、人の期待する形で示していなくても、猫を大切にしてくれるわ。
私はこの地球に猫としての生まれてきたのは、理由があるのよ。
人間として生まれてくることも考えたんだけど、人間界を観察していて、まだ、人間としてやっていける自信がなくて、猫として生まれ、どこかの家に飼われて、その人たちと経験を共有できればと思って、猫としての生まれることを選択したの、そんな猫の気持ちを人間が知ったら、なんと思うのかしら。
幽体離脱
夜中の十一時になったので、涼子は書くことを切り上げ、布団に入った。
昨日彼に教えてもらった、体外離脱を実践すると思い立ち、取りかかった。
まず、眼を軽く閉じて、仰向けになり、全身の力を抜きその時を待った。するとすぐ身体がゆりかごに揺られているように、心地よい揺れに身を任せると表現としてはあり得ないのだが身体の下から突風が吹き、涼子は身体から魂が離れ、やった感覚になり、下を見ると自身の寝姿が「意外と簡単だったわ」と凉子は思った、その側に青年がいて
「意図的に離れておめでとう」
「ありがとう」その時の涼子の気持ちはまったく穏やかで、平和に満ちた状態だった。しばらくすると突風が吹き、宇宙空間まで舞い上がり、その中を漂っていた。
下を見ると地球が青く美しく、凉子は感動に浸ったと同時にある思いが「どうして地球は明るいブルーなのに、宇宙はどうした暗いのかしら?」との疑問が起こったが、だが、その瞬間突風が吹き、さらに涼子は飛ばされた。気がつけば、人類が未だに見たことがない宇宙空間が広がっていた。ここは、昼間みたいに明るい宇宙空間、ふと気づくと隣に青年が、「やあ」と言っていた。ここは、何処と涼子は聞いた。
「ここは白色銀河、地球人類の想像を超え、地球の物理学を越えた世界。この世界に住む人々は、地球の輪廻の枠から昇華をし、このレベルに転生してくる。」と青年が言った。
涼子は戸惑いつつ、言葉を越えた美しさに魅了されていた。やっとの事で青年に「この世界の人の生活を見てみたいわ」青年は考え込み「ちょっとそれは、無理だろうね。あなたの理解を超えているから、それに近い文明が、地球の歴史に刻まれている。地球の歴史にとっては過去の出来事に写っているが、未来の出来事でもある。その文明ならあなたが経験することができる。」
「経験できるって?」
「もちろん、映画を見るみたいに鑑賞することもできれば、その中の登場人物になりきり経験もできる。どうする?」
「今回は鑑賞させていただくわ」と言った瞬間、青年がいざアトランティスへと言った瞬間、周りの風景が一変。
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