ちょっと大阪からママチャリで神奈川まで帰った話 第4回

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話がトリプルアクセルになってしまったが。


あ、これは着地点が見えないと言う意味で使いました。


追い討ちをかけるように雨が、静かに降り始めた。。







正解はカッパである。






先ほどのコンビニでの究極の選択


カッパか水か。




僕は水を選んだ。


「クソッ!!」
「あの時ライフラインを使っていれば!!」
「ふぃふてぃーふぃふてぃーを使っていれば!!」

打ちひしがれた。。荷物が濡れるといけないので、少し登ったところに上を道が通っている橋みたいなものがあった。


そこで雨宿り。少し濡れてしまった体は凍えていた。着替えを行い、地図を除きながら、


そののまま道路で寝てしまった。


睡眠不足と、坂道の疲労が重なり、目覚めたら2時間程経過していた。道路の端で、荷物広げて人が2時間も寝ていても、誰も通らないような所だった。


雨はやんでいた。また、降ってこられては叶わない!!急げ!!


僕はこいだ。


あれほどまでに必死になってこいだのは人生でも13回目くらいだった。


恋だの愛だのはおいといてこいだ!!


迷った!!迷いまくった!!


正直、いまみかえしても、どこをどう走ったのかさっぱりわからない。だから、説明のしようがない。


だが、お昼頃だろうか。突然山の中に1件の建物が現れた!!


「ま...幻か...!?」


正直目を疑った。人っ子一人の気配すら数時間ない中で、その建物はしっかりと、


「 そば 」


と書かれていた。遠いのに。


「め...めし...」


すっかり忘れていた。お盆のせいでお金を下ろせずに、買おうとした朝のおにぎりを棚へ戻し、泣く泣くここまで来ていたことを。


「じゅ....充電も..させてもらえるやろか....?」


うち震えながら、店の戸を開けた。


カランカランカラン


昔懐かしい喫茶店の入口の音だ。

定員さん
いらっしゃいませー

中にはお客さんも数人。


「(人だ~~~!)」




目立たぬように隅っこに座る小汚い男。


しばらくして、店員の女性が注文を受けに来てくれた。



あ...あたたたかいそばを....













噛んだ。








寒かった。




いや、空気の話じゃない!!凍えていたので上手く喋れなかったのだ。

そッ...それと...
定員さん
はい?
携帯を....充電させてもらっても..いいですか?
定員さん
(笑)どーぞぉ(^-^)

別に何日も人に会ってないわけじゃない。数時間前には




コンビニ定員
200円です。ありがとうございます





という、素敵な会話もちゃんとしているのだ。それが、何て温かいんだ(T-T)...人ってええなぁ。。

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