大嫌いだった父が亡くなった日 第1回

1 / 4 ページ

後編: 大嫌いだった父が亡くなった日 第2回

夢の中で電話が鳴っている


2012年9月30日の朝。

電話が鳴っている。

今 何時?
・・・こんな時間になんやろう?

まだ寝ていた私は鳴り続ける電話に、ふと嫌な予感がした。

階段を降りている途中でインターフォンが鳴る。


慌ててモニターを確認するとおまわりさんがいる!


これはただごとではない!


そっと玄関の戸を10センチほど開けると

おまわりさん
今井 香さんですね。
お父さんが救急車で運ばれました。
お母さんは一緒に乗って行かれたので
お家の鍵を閉めに来てください。
・・・・・!?

けたたましく電話が鳴リ続けている。




顔も洗わず とにかく着替えながら


落ち着いて。とにかく落ち着いて。
大丈夫。大丈夫やから。


何度も何度も繰り返し自分に言い聞かせる。



実家に着いて震える手で実家の玄関の鍵を閉め、すぐさまタクシーを拾おうとバス通りに出た。



進行方向に走りながらタクシーが来ないか何度も振り返って見る。

気持ちばかりが焦って、ちっとも前に進まない。


やっぱりこんな日が来た。


覚悟できてたん違うの?

わかってたやん。


タクシーの運転手さんは行き先を聞いた後 ずっと黙っている。





みんなの読んで良かった!