リヤカーで全国行脚しながら手売りで本を売っている漢に会った話

著者: 重信 誠
それはふとしたきっかけだった。
知人から、「面白い人が講演会するからおいでよ」
そんなことを言われ、どんな人か聞いたところ、僕の常識を覆すような人だった。
リヤカー1つで全国行脚をしながら、手売りで本を売っている男……
は?(笑)
一体どんな奴やねん!
無性に気になって気になって、僕はその講演会に行くことにした。
講演会は知人のシェアハウスで行われ、開始時間は22時くらいだった。
一体全体どんな奴なんだ!
ワクワクしながら待っていると、髪が少し長めの割とチャラチャラしてそうな男の方が現れた。
田中克成さん。
立志出版社という出版社の社長さんだった。
そして、田中さんはソファに腰掛けると、頭にタオルをキュッと巻いて、真剣な眼差しで話し始めた。
約2時間に及ぶ、魂が震える講演会を。


田中さんは想像を絶するような過去を体験してきている人間だった。
借金地獄。
自殺未遂。
離婚。
まさに波瀾万丈という言葉が相応しい人間だった。
全然チャラくなかった(笑)
そして、田中さんは思った。
「なんで俺はこんな苦労する為に生まれてきたんや?俺は何の為に生まれてきたんや?」
そんな試行錯誤を繰り返していくうちに、人生はバイオリズムで形成されていると気付いたそうだ。
良い時もあれば、悪い時もある。
良いことしか起きない時もあれば、悪いことしか起きない時もある。
田中さんはそのバイオリズムに気付いた瞬間、前向きに生きられるようになったという。
そして、そのバイオリズムの中で、人が1番のどん底まで落ちる時が必ずあるという。
そのどん底の時に、必ず、人もしくは本との出会いがあるという。
その出会いで、人生はまた新しい次のステージに進むのだと。
これは、僕も経験しているので、かなり納得出来た。
そんなこんなで、ある人との出会いで田中さんは出版社を立ち上げ、リヤカーで全国行脚することを決める。
驚いたことに、この出版社はたった1冊しか本を出版していない。
その1冊の為に、リヤカーで全国行脚しながら本を売るのだという。
それがこの本である。

道に迷う若者へ
むむむむ!!
何とも怪しい(笑)
この本の著者である、高取宗茂さん。
この高取さんとの出会いで、田中さんの人生は大きく変わったという。
本の内容は、高取さんの全てが詰め込められているが、田中さんの波瀾万丈の5倍くらいのスケールの人生がまとめられている。
そこらへんのありきたりな本ではない。
たった1人の為に、あなたの為に、書いた本だ。
この本を読み終わった瞬間
「よっしゃ、俺動こう」
「やってやろ!」
そんなことを必ず思うだろう。
高取さんは人生の成功の定義をこう語っている。
「自分が納得するか否か」
これだけなんだと。
自分の人生、自分でケツ拭いて歩けるか。
これだけなんだと。
高取さんは、この本は誹謗中傷が多くなるかもしれない本だと言っている。
確かに、社会の裏側のこともかなり書かれているが、僕は決してそうは思わなかった。
むしろ、そんなことを思うより、鳥肌を全身に感じて、やってやるという感情でいっぱいになった。
この本を、田中さんはリヤカーで全国行脚しながら、1年以内に手売りで5万部、3年以内に合計100万部を売るのだという。
あまりにも無謀過ぎる。
絶対に無理だ。
馬鹿過ぎる。
そう、僕も最初は今のあなたみたいに思った人間だった。
しかし、田中さんの講演を聞いて、「道に迷う若者へ」を読んだとしたら、田中さんは必ず達成出来ると確信してしまう。
おそらく、田中さんの講演を聞いて、「手売りで5万部?無理だろ」と思った奴は皆無であると断言出来る。
確固たる覚悟でこの全国行脚に挑んでいる、魂を鼓舞している姿は、必ずあなたの魂に響く。
リヤカーで旗を掲げながら歩いている人がいたら、必ずこう声をかけて欲しい。
「重信が応援していました」と。
現在は大分県と聞いている。
引き続き頑張って頂きたい。

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