犯罪者の教科書と、矛盾だらけの100点満点

こうして話を始めるとなると、君はまず最初に、僕がどこで生まれたとか、どんなみっともない子供時代を送ったとか、僕が生まれる前に両親が何をしていたとか、その手のデイヴィッド・カッパフィールド的なしょうもないあれこれを知りたがるかもしれない。


でも、はっきり言ってね、その手の話をする気にはなれないんだよ。

どうにも、この本が読みたくなる時があるんだ。それも無性に。


【ライ麦畑でつかまえて】


たしか、17で初めて読んだかな。

作中に心動かされる何か、なんて一つもない。共感できることもなかった。

でも、

ずっと頭の中で生きているんだよ。 これまで読んだ作品の中で他にはないよ、そんな本。


最近気がついたんだけど、

この本には答えが一つも書かれていないんだ。

自分の人生に役立つ情報が一つも見当たらない。


絶対にあるんだよ。一つくらい。どんな本にもね。

ハッとする何か。背中を押してくれる手がかり。日常を豊かにするアイデア。

そう。

そうやって、読書は俺たちの人生に彩りや新しい価値をあたえてくれる。


おれもそう思ってた。答えを探していたんだよ。そいつを見つけるのが読書の楽しみだった。

でも、

そうやっておれらは、いつでも答えを欲しがる。


なんでだと思う?


それは、

目の前には、いつも問題があるからなんだ。



問題がない人なんていないと思う。みんな何かしらの問題を抱えていて

一つ解決すれば、また新たに問題が浮上する。その繰り返し。

おれらは答えを探し続けてるってこと。

矛盾を嫌い、失敗を恐れるが為に。


でも、おれらって矛盾だらけだから。


だって、

人間嫌いなんですよ。って言う奴に、恋人がいたりするからね。

だからさ、矛盾してていんだよ。


デキる男は、信念を貫き通す!

みたいな雰囲気があるけど、あ〜これ違うわ。って感じたら、

別にやめていいでしょ。

なかなか、会社の環境だと、そうはいかないときもあるけどさ。


矛盾してるのが人間じゃない?

裏腹なんだよ。


マジで、デキる男は信念を貫き通す!

って、誰の言葉だよ?


そうやって、他人から与えられた問題に対して、100点の回答を目指す。

なぜだかそういう教育を受けてきたから、そこに違和感なんてない。


出された問題を、解く!


解きたければ、解けばいい。

でも、別に白紙でもよくない?

部分点だけかき集めるって考えもある。


本当に必要だと思う問題にだけ、解答すればいい。


いったい誰から100点もらいたいのか?

そいつは本当に自分にとって大切な人なのか?


最悪なことに、時間は過ぎていく。


ちゃす

追伸

最近、スカイダイビングに行ってきたんです。

高度が上がるにつれて、「なんできたんだろう」って絶望したorz

でも、

その絶望は、彼ほどじゃなかった。

和佐大輔物語「絶望編」



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