図書館員から独立へ~自分で仕事を作る その2~

次話: 図書館員から独立へ~自分で仕事を作る その3~

【悲壮感と危機感】


携帯電話ごしに頭を下げた僕は、
知り合いの方の職場に連絡しました。


ちょうど図書館員のアルバイトの募集があったので、
応募を決断。



この頃は単純に図書館で何をやるんだろうと思っていました。
司書さんの仕事では無かったのは知っていたので、
尚更謎は深まるばかり。


背に腹は変えられないと、
履歴書を送る。


もう就活やバイトを含めると何十枚書いたであろう、
薄い紙一枚に人生を込める。



落ちたら御終いだ。


あのときの僕は乱雑な字で悲壮感と書いた紙を

自分で背中に貼って、

誰かに笑って欲しいとすら感じていました。


家には借金、周りの友人とは疎遠になり始めて。


同情されることはもちろん、

純粋な気持ちで優しくされることも、

受け止めきれなくなるぐらい、

余裕がありませんでした。


独りを痛感した瞬間。



一歩踏み出しました。



危機感でした。


このままの自分じゃ駄目だ。
周りから誰もいなくなる、
親も助けたい。

自分を育ててくれた親を助けたい。


そして、もう一度自然に笑いたい。

楽しくなりたい。


全然知らない人の中で頑張りたい。

そんな僕の気持ちを神様は知ってか知らずか、

一本の電話が鳴りました。



~その3に続きます~




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