(6位)、第七十一章 英検1級に合格すると、世界はどう見えるのか?

24

第七十一章

「英検1級に合格すると、世界はどう見えるのか?」

  小さい頃に英語がペラペラの人を見たときに、不思議に思わなかったろうか。ワケのわからない記号の羅列を読めてしまう。ワケのわからない音声が、ちゃんと意味を持って聞こえているらしい。

「あの人の頭の中はどうなってんの?」

 と思った。その不思議を解明したかったが、英検1級に合格した頃に理解できるようになった。

 たとえば、2つの経験をお話ししたい。私がホームステイしていた時のこと。

「ダウンタウンに行くが、ついてくるか?」

 とホームステイ先のママが聞いてきたときのこと。

 私は

 Whichever is fine. (どっちでもいいよ)と言った。すると、いつもニコニコしていたママが急に険しい顔になって

「イエスかノーかどちらかに決めなければならない!」

 と言ったので、ビックリしたこと。

もう一つは、日本の帰還宣教師に

「本音と建前の建前って、英語でなんと言うのかな?」

 と尋ねたら、lie (嘘)と言ったこと。

 この二つは衝撃的だった。つまり、アメリカ人の立場から見ると日本人がよく言う

「どっちでもいいよ」

 というのは、自分の意見がないダメ人間の証拠であり、本音と建前を使い分ける日本人はウソつきに見えるということだ。その他にも、

「山は座、タンスは棹、ウサギは羽と数えるんだ」

 と言う言語学者の解説がバカバカしく聞こえるようになったこと。英語なら、onetwo three で済む。単位を付ける必要性など全くない。一言でいえば、日本文化を客観的に見られるようになったということだ。

「クラブと勉強の両立」

 と日本の教師は叫ぶが、それは極めて日本的な文化に基づく。私のいたアメリカの中学校は、クラブが存在しないので午後二時半になると校内は消灯で真っ暗だった。バランスのとれた人格形成にクラブは不可欠などとは、何の根拠もない洗脳だ。

  私は毎朝アメリカのABCニュースを聞いている。英語のDVDも字幕なしで楽しめる。英語の歌も同様だ。もはや、金髪のオネエチャンと友達になることに妄想を抱かない。リアルの等身大の外国人を知ったからだ。

  上記の言語学者のように、英語を語る日本の英語教師や英語講師の言うことも耳に入らない。日本人だって、

「あそこに山が三座ある」

 とか

「ここにタンスが二棹ある」

 なんて、もはや言わない。私は教師とか教授とかいった肩書きだけで、自分の主張を正当化しようとする人間が嫌いで、信用しない。

 英検1級に合格すると、こんな傲慢な視点が生まれる(笑)。

読んでよかった
このストーリーをブログ等で紹介する

タカギ シゲミ

 三重県で高校生と中学生を指導している塾講師です。

タカギ シゲミさんが次に書こうと思っていること

|

最近「読んでよかった」がついたストーリー

本質を知っているものが勝つ

7年頑張ったけど駄目でした。もう30歳を越えましたが、0から出直します。第3話【決心】

7年頑張ったけど駄目でした。もう30歳を越えましたが、0から出直します。第2話【目標】

7年頑張ったけど駄目でした。もう30歳を越えましたが、0から出直します。第1話【絶望】

世界旅後手持ち300ドル、家族も友人・恋人、時間もお金もすべて失い失意のまま帰国したバックパッカーが自分の夢を叶えてきた記録(17)

世界旅後手持ち300ドル、家族も友人・恋人、時間もお金もすべて失い失意のまま帰国したバックパッカーが自分の夢を叶えてきた記録(14)

世界旅後手持ち300ドル、家族も友人・恋人、時間もお金もすべて失い失意のまま帰国したバックパッカーが自分の夢を叶えてきた記録(13)

ぼくがぼくであることの土台

<お金・スキル・人脈ゼロ>の超凡人22歳が複数のメンターのアドバイスで3社起業した話

【最終話】父子家庭パパが所持金2万円からたった一人で子供2人を育てた10年間だったけど、これで良かったのか今でも分からずに文字にした全記録を、世に問いたい。

若年性乳がんになって片胸なくなったけれど、日々楽しく生きている話~第二章

瞑想することで100つの願い事が叶った話

『1級身体障害者』が『自殺』をする為に全国を旅した話

「会社を辞められない」という妄想を捨てたら転職できた

[ビリギャル]学年でビリだったギャルが、1年で偏差値を40あげて日本でトップの私立大学、慶應大学に現役で合格した話

タカギ シゲミ

 三重県で高校生と中学生を指導している塾講師です。

タカギ シゲミ

 三重県で高校生と中学生を指導している塾講師です。

タカギ シゲミさんの他のストーリー

  • 銀河の果て

  • タカギ シゲミさんの読んでよかったストーリー

  • (6位)、第七十一章 英検1級に合格すると、世界はどう見えるのか?