熊本地震、東日本大震災、阪神淡路大震災

熊本地震、東日本大震災、阪神淡路大震災

  私は三重県に住んでいるので、神戸で地震があった朝は揺れを感じた。テレビで映像を見たときは衝撃を受けた。神戸の異人館に家族で遊びに行ったことがあったからだ。また、一緒にアメリカに行った友人が神戸女学院大学の子だったので連絡をとって無事を確認した。翌年、家族で旅行にでかけ惨状の一部を見た。

  しかし、やはり他人事の感じは否めなかった。

  東日本大震災の頃、私は仙台出身の通信生がいた。四浪の方だった。驚いた。詳しいことは分からなかったけれど、そんな浪人生を指導させてもらったことはなかったので、震災のせいで大学受験どころではなかったのかもしれない。

  そして、今回の熊本地震。阿蘇方面は、高校の修学旅行で出かけただけだ。遠い地だ。しかし、結婚して家族を持ち、人生を半ば以上すぎてくると、家族を亡くすこと、家を無くすことの意味がよく分かるようになった。

  塾生の方には、時事問題に出題される可能性があるのでいろいろ語ることは多い。しかし、塾講師の私にできることは、仕事を頑張って税金を納めて、それを支援に使ってもらうこと以外にはない。

  塾講師として、私は今日の授業が全てだし、ラーメン屋さんは仕込みと売り上げアップで追い回されているはずだ。現実には、何もできない。働いて納税。これしか、何もできない。

  そういう目で見ると、パナマ文書に見られる富裕層の税金逃れや、三菱自動車のデータ捏造などは悪質としか言いようがない。財閥だからって、犯罪ではないか。マジメに仕事している人がバカを見る社会はよろしくない。

  震災で、人のいなくなった家屋への空き巣。取材のために、ガソリンスタンドで割り込み給油をするマスコミ。震災を、グッドタイミングと言う政治家。そういう人より、税金を納めない人の方が悪質に思う。

  私はA子ちゃんや、Bくんを見ていて思うことがある。「なんで、あんなに才能豊かな子たちが経済的理由で困窮させられるのだ」。今回の震災で、熊本にも同じ境遇の子たちがたくさん生まれたはずだ。

  でも、私は今日の授業で忙しい。何もできない。A子ちゃんは、医学を通じて多くの人を救うはずだ。才能豊かでマジメな生徒を支援しないと、助かる命も失われる。日本の損失だ。

  でも、私には何もできない。今日の授業に全力を投入しないとダメなのだ。

  九州大学や、京都大学などの難関国公立大に合格するには、ベテラン講師の助言が大きな力を発揮することがある。だから、私にできることは、今までどおり大規模予備校よりずっと安価で良質な添削を継続するくらいだ。

  みんな、どこかでつながっている。みんな自分の仕事を誠実にやっていけば、回り回って支えあえる仕組みになっていると信じたい。

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