ファイナンス入門 (13) パーソナルファイナンス

前話: ファイナンス入門(12) 企業価値評価2

一般に「ファイナンス」というと「コーポレートファイナンス」(企業財務)の事を指す。一方、欧米では「パーソナルファイナンス」の占める地位が高い。

これは欧米では早くからリタイア後の資金確保が自己責任の元で行われてきたのに対して、わが国では企業の退職金、プラス国の年金でリタイア後の生活を依存してきたという違いが大きい。

また大学の学費についても欧米では奨学金の他に「学費ローン」で自身で就職後に返済するのが普通なのに対して、わが国では親が面倒を見てきた。アメリカでは今や「学費ローン」残高がカードローン残高を上回るようになっている。

奇しくも2つの関連学会、「日本FP学会」「パーソナルファイナンス学会」が設立されたのは今世紀になってから。わが国における歴史はかように短い。

しかしながらその重要性は経済の脆弱化による会社倒産の危機の増大、企業年金運用の自己責任化、資金運用金利の低下という個人へのリスクの増大により益々高まっている。

また親世代の生活が厳しさを増す中でわが国でも自分の学費は自分で賄う傾向が強くなっている。


もう一つ欧米と異なるのは「パーソナルファイナンス」に関する教育が学生時代にされていないこと。

欧米では早くから「お金の使い方」についての授業が学校で行われる。

TVの広告でも子供にお金の使い方、運用の仕方を教えるWEBが頻繁に紹介される。

そこで「日本ファイナンシャルプラナーズ協会」が学生向けテキストを作成したり、出張授業に講師を派遣する活動を始めました。

ちなみに日本ファイナンシャルプラナーズ協会のFP資格を取得する為に必要とされる領域は、

「金融資産運用」

「不動産運用」

「ライフプランニング・リタイアメントプランニング」

「リスクと保険」

「タックスプランニング」

「相続・事業継承設計」

になります。

これらの領域について個人の様々なライフイベントや事情を考えて将来の設計を行おうというものです。



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