第6章 私にとって「関西での生活」はまさに「異国での生活」だった。

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第6章 私にとって、「関西での生活」はまさに「異国での生活」だった。


幸い従兄家族が1時間もしない距離にいたこと、
勤務先まで徒歩で通えたこと、
何より東京ではありえないいわゆる「都市」の中心部での一人暮らし、
カナダのダウンタウンに住んでいた生活を思い出させた。


引越しの翌日。
近所を散歩している際横断歩道を待っていると、
おばちゃんに「おねえちゃん、ほんま今日は天気ええなぁ。」と声をかけられて、びっくり!
こんな見ず知らずの私に話しかけてくる大阪のおばちゃんに、
道で会えば、目が合えば自然に’Hi!’と声をかけてきたカナダでの日常を思い出した。

私にとって、「関西での生活」はまさに「異国での生活」だった。



土地勘もないまま配属された新校、心斎橋スクールでは同じく関東から赴任したスタッフ、
現地採用の新人スタッフ、
皆が新しい場所での勤務にドキドキしながら、歓喜に満ちていた。

出会うクライアントは皆、関東からきた私にアドバイスをくれ、
その明るさ、元気さ全てにこちらが救われた

寂しさなど全く感じず日々発見と驚きの毎日。
アットホームな空間で、自分らしさが発揮できるスクールだな、と感じて1ヶ月が経つ頃、翌月クライアント数1000人規模の大型、梅田スクールへの転勤が決まった。

関東で同じ規模のスクール銀座での毎日を思い出し、
とても重い気持ちで新しいスクールでの初日を迎え、
その1週間後マネージャーに呼び出され言われた一言は・・・

「私とエリアマネージャーは来月退職するの」

梅田スクールで唯一関東より異動してきたスタッフであったマネージャー陣二人が辞める?!というニュースは衝撃的で、しかも私やる気をどん底に落とした。
まだ入社して1年経たない私が、唯一の関東からきた先輩スタッフとなり、
他のスタッフはみんなスマートであったが、
現地採用の入社4カ月に満たないスタッフだったからである。
上のボスたちを半ば恨み、こんな砂漠地帯に自分一人残されるという事実を疑ってやまなかった・・・がその恐れていた日はすぐにやってきた。

そんな私のグレー色の心に光を射してくれたのは、
あるクライアントの一言であった。


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