看護師として生きる

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病院実習。



学年が上がるにつれ、

病院実習は頻回になった。


3年生になった頃は


ほとんどが病院実習だった。


小児、母性、急性期、慢性期…



実習に入るまで情報収集に

現病について調べてレポート提出。

実習の流れに、

実習中に何の援助をしたいか。

レポート何十枚にも書き上げなければいけなかった。



今はパソコンやスマホ、タブレットがあるが


私の学生時代は

専門書が全て。

本を引いては、

また違う本を見ては、


でも全然わからなかったから


『医学大全集』


を買って調べた。

 

とにかく実習はぐったり。

提出物も多いが

現場の看護師にも気を使う。


実際、看護師になってみれば、

学生なんて

「ちょっと来てサラッとして終わりでしょ。」

だから、別に何の迷惑でもないが


学生の身分からしたら

『足でまといだろうな。』

って思ったから

とにかく看護師の顔色を伺っていた。



今の学生はどこまでするのかはわからないが

私の時は

清拭(せいしき・体を拭くこと)や

食事介助も学生の仕事だった。



看護師になって現場に出れば

おしぼり保温機にタオルが入れてあり

いつもぬくぬくの状態であるが、


学生の時は、バケツにお湯を汲み

温度計で湯温をはかり

患者のタオルを使っていた。


冷めないように

ピッチャーには熱い湯を入れ


バケツのお湯の温度が下がれば

ピッチャーのお湯を足し、

温度をはかり


の繰り返し。


清拭だけでも

準備から終了までに


小一時間かかる大仕事なのだ。


患者さんは素っ裸。

もたもたと拭いて

もたもたとお湯の温度確認して

もたもたと着替えをして



さぞかし寒かっただろう。


す、すいません。


お陰さまで

チームリーダーとしてチームを支える


立派な看護師になりました。


立派かどうかはわかりませんが、

任せられる立場になりました。


患者さんに支えられ

患者さんに助けられ


今の私まで成長出来ました。


私に関わった患者さんに感謝。








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