You used to be my everything〜あなたは私のすべてだった〜episode 2
彼の腕前がかなり上級者であることは分かった。
その後、何故か谷村新司の「昴」も弾いてくれた。
渋いイギリス人だ。
その後、暖炉のある部屋でタイタニックの映画を観た。
映画が終わると、 再びミュージックルームへ連れて行かれ、
タイタニックを再び演奏。
「映画を見る前と見た後では、
音の聞こえ方が全然違うでしょ?」
無邪気にまたバイオリンをたくさん弾いてくれた。
幸せだった。
その後、家族が続々と帰ってきてみんなに私を紹介してくれた。
聞けば、兄姉も警察官で、
それでいてすごく気さくな一家だった。
お母さんは、いつも私のファッションを褒めてくれた。
私は、一応、母との約束もあり
彼の家ではなく、
イタリア人の経営する小さなホテルで滞在していた。
彼は、私専用の携帯電話を用意してくれていて、
「起きたら電話してね。すぐに迎えに行くから。」
そして、
「おやすみ」と言葉を交わしてバイバイした。
「夜のおやすみ 」
そして明日は
「朝のおはよう」
イギリスにいる今、
彼と同じ時間を生きてる。
ただ、それだけで幸せだった。
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