中国語版TOEIC? HSKを受験してみた

中国人観光客の爆買いはかつてほどの勢いはないようだが、わが国で買う工業製品の多くは中国製。日本の製造業の多くが製造拠点として中国を選択したからだ。

よって中国語を勉強することによって、より就職に有利になるだろうとか、社内での昇進のチャンスをつかむという目的で中国語の勉強をする人が増えている。

NHKのラジオ講座やテレビ講座が一番手軽に始められて、内容的にも優れているようだ。

テレビ講座では女性タレントが生徒や、キャスターとなって出演して勉強に花を添えている。

勉強を始めるのは良いが、「いったいどの位自分は中国語ができるようになったのか?」という思いは常に頭をよぎるだろう。

中国語の能力を調べる試験としては、中検と呼ばれる中国語検定とHSKと呼ばれるものがある。

前者は日本中国語検定協会という機関が主催する日本独自の中国語検定で、英語で言えば英検の様なもの。対してHSKは中国政府が公認している世界的な検定試験。

中検は準4級が一番簡単で1級が一番難しい。一般的には3級から履歴書に書いても良いレベルと言われている。日本の検定だけあって発音や文法などの正確な中国語の知識が問われ、どちらかというと翻訳力を問うもの。

一方、HSKはコミュニケーション力に重点を置いており、ヒアリング・文章解釈・作文力を問う。

中国の大学に留学しようという場合、HSKの指定された級の合格が必要となる場合がある。

また最近、中国政府が駐在員の赴任を認める際に学歴、社歴等をポイント化して当否を決めるという動きが強くなってきているが、HSKの合格級により加算ができる。

HSKはHanyu Suiping Kaoshiの略で、中国語では中国語水準考試。中国語標準試験とでも訳すのだろう。

こちらは1級が一番簡単で、6級が一番難しい。

今回、半年の間に1級から4級まで受験したが、日本人なら1級、2級は1か月も勉強すれば合格できる内容。英検で言えば3級よりも易しいかもしれない。

ヒアリングに慣れる必要があるが、キーワードさえ聞こえれば正解に繋がるので安心してチャレンジできる。

3級になると少し文章が長くなったり、作文問題が出てくるが、ヒアリングは基本的にキーワードを聞き取れれれば大丈夫。作文も文中に一文字適当な漢字を入れればよいので過去問を繰り返しやって覚えれば大丈夫。

ところが個人的には4級で大きな壁にぶち当たった。

特にヒアリングが複数の会話のやり取りになり長くなるだけでなく、Aと言っていたのが、Aで無くBの様な言い回しが増え、よりちゃんと聞こえていないと正解にたどり着けない。作文も単語と写真が与えられて、それらで文章を作るということで、まじめに単語や文法が分かっていないと苦戦する。

さわさりながら過去問を中心にしっかりと準備すれば、なんとかなりレベル。

ちなみに4級は中国の理系の大学に留学する際に必要な最低レベルで、履歴書に書いてプラスになるレベルだそうだ。

半年ちょっとで「一応」中国語ができますと言えるのは中々魅力的ではないだろうか。

是非、皆さんもトライして頂きたい。



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