中国のAIの再教育が面白すぎ
中国のITメーカーが導入したいとAIの会話サービスが共産党批判をしたとニュースになった。暫く冬眠していたが、この度再開。ところが再開後の回答が従来とはガラッと変わり再度話題に。
このサービスは中国のインターネット大手テンセントが同社のインスタントメッセージャー「QQ」に登場。
「共産党万歳」と入力すると、「腐敗して無能な政治に万歳できるか。」と回答。
更に、「中国の夢は?」と入力すると、「米国への移住」と回答。
反響が大きくなりテンセントはサービスを中止していたがこの度サービスが再開された。
ところが再開後のAI、人?が変わったかのように言うことが変わっていた。
例えば従来の様に「共産党万歳」と入力すると、「何のことだかわかりません。」ととぼけてみせ、更に入力すると「話題を変えませんか。」とはぐらかす。
更に「何で言いたく無いのか。」と尋ねると、「他人に言うから。」と、中国人が日頃言いそうな言い訳が帰って来る。
考えようによっては今の方が我々の知っている中国人の公式回答に似通っていると言える。
逆に言うと再教育前は中国人の口には出さない(出せない)本音が帰って来ていたと言えないだろうか。AIは膨大なデータ、ニュースの中から普遍的なものをパターンとして認識、学習していく。
そうした公のデータ、ニュースの中にも中国人の本音が見て取れたとすると、このAIの能力は大変優れている。
その様なAIに対してどの様な「再教育」がなされたかも興味深い。
タッチーな話題になるとアラートが鳴って、人間が「この場合にはこう答えなければいけない。」と一々教えたのだろうか。
それとも政治に関する話題には政府の思いを「忖度」する様にでもプログラムされたのだろうか。
このAIの今後の成長がこれからの中国のあり方を占う、そんなことも言えるかもしれない。
暫く注目していきたい。
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