口下手童貞少年、ナンバーワンホストになる ⑥ ラストチャンス編
そう、あのヘルスから出てきて改札寸前で電話番号を聞いたYだった。
その時間帯に女子大で見かけるという事はどこか他店のホストに行っていたという事に間違いはなかった!
誤解がない様に言うが、ヘルスの子が、全てホストに行っているかと言えばもちろんそんな事はない。
そんな中で、
やはりホストに行った事がない女性より、行った事がある女性の方が来てもらえる確率は高い。
という事は・・・・
風俗嬢は間違いない
女子大で見かけた、
ホスト帰りの可能性が高い、
店に来てもらえる確率は高い、
給料がもう無くなる、
最後のチャンス
という事になる。
私はYの乗ったタクシーが走り去ってしまっていたので、すぐ電話をかけた。
プルルル・・・プルルル・・・
(頼む!電話出てくれ!!!!)
ピッ・・・
「・・・・・・もしもし。」
私「ニーハオ!って覚えてる?」
Y「そりゃわかるよ、しつこかったもん。それにしてもびっくりしたよ、君ホストだったんだね。まぁやっぱり、ていう感じだけど・・・・・。」
その時は、私服でキャッチしていた為ホストだという事を一応、隠していた。
私「ごめんね。実はそうだったんだよ。」
Y「店どこなの?」
私「Bだよ。」
Y「そうなんだ~。う~ん・・。まいっか。それじゃ明日にでもまた電話ちょうだい。バイバイ。」
私「あっうん。わかったよ。バイバイ。」
電話は終わってしまった。あわよくばと思ったがそうは甘くなかった。
(ちきしょー。惜しかったな。
まぁでも無理に誘って断られるよりはましだろ。
一応明日また電話ちょうだいって言ってくれたし・・・。)
と思いながら店に戻った。
店では、JUさんが腕立て伏せの真っ最中であった・・・・。
その日の営業が終了して、起きてからYに電話をした。
私「もしもし、昨日偶然だったね~。」
Y「そうだね、っていうか君ホストだったんだね?」
私「いや~、面目ない。」
昨日は深夜にYが女子大にいた、
という事はどこかで飲んでいたんだろうと思っていたがその事には触れないでいた。
女「もうホスト歴長いの?」
私「いや・・・長くないよ。今ちょうど5か月ぐらいかな。」
Y「そうなんだ~。」
その後はいつも通りくだらない事をしゃべっていたのだろう。
会話の中間の記憶がない。だがその電話の終盤で
私「今度、ご飯でも食べに行こうよ?」
Y「いいよ。休みっていつなの?」
私「火曜日、うち定休日は火曜日なんだよね。あさってだけど大丈夫?」
Y「大丈夫だよ。じゃあ、あさっての夕方にまた電話ちょうだい。バイバイ。」
私「わかったよ。じゃあ、あさって電話するよ。バイバイ。」
(ふう・・・なんとかつながった・・・。)
日数的に考えてもこれがラストチャンスだという事は、自分が一番わかっていた。
そして火曜日の定休日、夕方に電話をして、20時頃に待ち合わせる事になった。
待ち合わせの場所は、タクシーで店から20分ぐらいの距離だった。
その頃にキャッチをしていていつも思った事だったが、一回目の時と、二回目にあった時は確実に女の子の印象が違っていた。
最初の頃に、
(おっ、この子かわいいな。)
と思った子が二回目に会うとあまりかわいくなかったり。
(あんまりかわいくないな。)
と思った子が、二回目には以外にカワイかったりしていた。
キャッチをしすぎていたのもあるだろうがあれは不思議だった。
今回のYの印象は初回にあった時よりも可愛かった。
恰好も違っていたという事も理由だったのか、
Yはキャッチした時はわからなかったがスタイルはとても良かった。
身長は高く、全体的に細身、胸も大きかった。
顔は良く言えば土屋ア◯ナに似ていたが、もちろん土屋ア◯ナではない…。
しかし、ちょっと年齢が上に見えた。
私「どこにご飯食べに行く?」
Y「私が知ってる居酒屋があるからそこ行こうよ。」
とYがリードしてくれる様な感じで始まった。
着いた店は、ちょっと小奇麗な半個室の様な居酒屋であった。
食事はとてもおいしかったのを覚えている。
食事に来たとはいえ、かなり最初の出会いが特殊だったので、そちらの方にはあまり会話を持っていかないようにくだらない会話をしていた。
その中で分かった事は、
Bから車で20分程度の場所でYは現在一人暮らし、
歳は私の9つ上の28歳であった。
その頃の私からしてみたら9つ上というのはとても衝撃的だった。
以前みたいな暮らしをしていたら9つ上の女性と知り合う機会などなかっただろう。
想像もできないぐらいお姉さんだった。
私はくだらない事を話すように心がけていたが、
いつの間にかYの方から徐々に店の事や、
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