世にも奇妙なお客様Part1

次話: 世にも奇妙なお客様part2
 前回の話を呼んでくださいましたかたにはお馴染みの大阪の大阪のやさしいおばさまによる大阪の奇妙なお客様のためのホテルでの出来事を多々つづりたいと思います。それ以外にも、この世に多々あるお客様商売での摩訶不思議な出来事を紹介したいと思います。
 それははるか昔の事です。とある百貨店のお酒売り場でアルバイトをしていたときのこと、あるお客様が金粉入りの日本酒をお買い求めになられました。そして数時間後、店に電話があり、「お前んとこの酒には金がはいっとるんかい」というクレームでした。「そりゃ、金粉入りの酒ですから入ってますけど」とでも答えたいところですが、なにせ相手は神様お客様ですから、男性社員が必死になってあやまり続けましたが、「お前金なんか飲ませて下痢になったらどうすんじゃ、えげつない商売しよるわ」などと一向に怒りをおしずめになりませんでした。しかたなしに代わりの日本酒、当然金粉の入っていない日本酒をわざわざお客様の元へ届けなければならなくなりました。もののついでに私も同行させてもらったのですが、そのお宅についてまたびっくりでした。
「お前こんなもん売っとったら店の信用に傷がつくぞ」などと延々と男性社員をなじった挙句、ようやく「まあ、これで許したるわ。きいつけえよ。お前のためにいうてるんやぞ」と相もかわらず威勢のいいままでしたが、代わりの一升瓶を受け取って納得されたようでした。ところが、男性社員が「不良品のほう返していただけますか。店に持ち帰って調べますんで」と金粉入りの日本酒の返還をもとめたところ、「もう全部飲んでしもうたわ」の一言。こういうのを合法的な万引きと申すのでしょう。

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