本当にあった話「ワイヤーフレーム」

今はいろいろと忙しくなってしまってたまにしかやっていないのですが、以前は毎日夜中に1時間ほどウォーキングをしていました。雨が降っても雪が降っても歩いていました。我ながら始めるとなかなかしつこい性格です。
 
ある日、いつものように自宅から一旦西に向かい、有名な蕎麦屋でVターンして、バイパス沿いの道をずっと東征し、某高校の前の歩道橋を渡って歩いてきました。時間があるときは、さらにそこから東に向かい、有名ファーストフードチェーンまで歩き、そこから北に上がっていくルートなのですが、その日は時間に余裕が無く、ショートカットして某高校の脇から自宅に戻るルートに変更しました。
 
歩道橋を渡り、コンビニだった家の脇を過ぎて、昔仕立て屋をしていた家の前まで来たときです。私はいつもi-podを大音量で聞きながら歩いているので外の音はあまり聞こえない状態でしたが、自分で出した「わっ!」という声が通りに響いたのは判りました。声を出してしまってから聞いている人は居なかったか?と周りをキョロキョロしてしまったほどです。
 
では、何があったのか_?歩いてきて、ふっと気配を感じて左側に目をやると、そこに白いワイヤーフレームのようなやんわりとした輪郭で出来た「丸いめがねをかけたおじいさん」が立っていて、私が見た瞬間に右手を伸ばしてきて、私の左手を掴もうとしたんです。それで「わっ!」と叫んで右側にぴょんと飛びのいたわけです。その瞬間そのおじいさんは見えなくなりました。
 
おじいさんの風体は、鳥山明の有名漫画に出てくる仙人がかつらをつけて変装した「ジャッ○ー・チュン」のような風貌で、あごまでひげを蓄え、丸いめがねをかけていました。腰は曲がっているようで、顔が一番近いところにあり、体は少し遠く感じました。手は、老人にしてはごつく大きく感じました。あれで掴まれたら引っ張られてしまったかもしれません。
 
身体全体が白いワイヤーフレームのような感じで透き通っているのですが、はっきりそういったところは認識できました。ディ○ニーランドにある「ホーンテッ○マンション」の中で、白い煙のような男女のゴーストが社交ダンスを踊っている場面があるのですが、そういう感じに見えました。
 
あれは、なんだったんでしょう?実はこの真夜中のウォーキング、これだけではなかったんです・・・。

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