名古屋で TEDxMeieki を開催してみて・・

TEDxMeieki

半年かけて TEDxMeieki を企画・運営してきたので、そのストーリーを簡単に書きます。

TED(TEDx)を知らない方はまずこちらのストーリーを読んでみてください。

→ 招待券無しでTEDxTokyo2013に参加した話


TEDxMeieki、「名古屋初」「東海圏初」という看板を大々的に掲げ、2013年9月7日の開催日まで半年間突っ走ってきました。運営チームの誰もがTEDxをオーガナイズした経験はなく、試行錯誤の繰り返しで進めてきました。それ故にまた違った発想で今回のイベントを創り上げてこられたのかと思います。


違った発想とは言っても、何事にもルールがあります。

実はTEDxのルールって中々厳しいんです。

イベント名称やブランド管理、スピーカー選定や人数制限などなど・・

「 TEDx〇〇 」のフォントすら決まっています。(Helvetica使用)

TEDxMeieki(名駅) が「 TEDxNagoya (名古屋) 」でないのもルールが関係しています。


ご存知の方も多いかと思いますが、実はTEDxイベントはTED本体からライセンスを取得しないと開催できません。そして、ルール違反が発覚すると、ライセンスが剥奪され、オーガナイズできなくなります。

こういった手強いルールがあるので、ルールブック(正しくはサイト)を片手に運営を進めていきました。


市場開拓型ベンチャー


TEDxMeiekiの運営を一言で表現すると、

市場開拓ベンチャーがしっくりきます。


市場開拓?と思われるかもしれません。

名古屋という日本の7大都市の1つで「TED」という言葉が広まっていないわけがない。

テレビ番組でも使われているくらいだから、みんな知っているはずだ、と。

実は僕もそう思っていました。

よくこんな会話があったものです。


「TEDって知ってますか?」

「知ってるよー」

「おお、というと・・!?」

「映画でしょ!」



「TED」ブランドはに取られていたんです。

こんな環境の中、名古屋で赤色のTEDを広めていく活動を始めていきました。


幸運なことに、名だたるスピーカーの方々から4月時点で承諾を得ていました。

メディア露出度では抜群のリストだったと思います。


そんな中、パートナー集めが始まりました。

コネも全然なかったため、とりあえずはテレアポや飛び込み営業です。


TEDが認知されていない地域で、TEDやります!と言っても効果的ではないので、

「〇〇さんが講演しますが協賛どうですか?」とアプローチをしていました。

有名人が来るんだからお金は集まるだろう、と。

結果は・・・集まらない。

「面白そうだけど、うちの業界が協賛するものじゃないでしょ?」

「有名人が来るなら他の企業が出してくれるよ。」

考えが甘かったのです。

何回と繰り返すうちに実感しました。


人はコンテンツでは動かない。必要なのは思い、だと。


これを機に初心に戻り、

なぜ名古屋でTEDを広めたいのか、

なぜTEDxMeiekiを開きたいのか、

そしてなぜ必要なのか、を説いてきました。

TEDには翻訳等で3年くらい関わっているので思いは明確でした。


これが功を奏し、全17団体とパートナーシップを結ぶことができました。


彼らは文字通りパートナーだったんです。


お金やサービスを提供してくれただけでなく、

新たなパートナーを紹介してくれたり、

盲点を指摘してくれたり、

一緒にTEDxMeiekiを創り上げていこうとサポートしてくれました。



通常の業務がある中、時間を割いて、TEDxMeiekiのためにコミットしてくれました。

一部の方々には朝方までお付き合い戴くこともありました。

本当に感謝しきれないくらいです。

また、パートナー以外にも色んな方々の支えをもらいました。

TEDx経験者や、TEDファン、ただただ面白そうだから応援してくれる人。

そして当日のボランティア。

特に、何十人もいたボランティアスタッフを仕切ってくれた2人にはすごく助けられました。(イベント前日は一睡もせずに頑張ってくれました)


名だたるスピーカーに加え、こういった手厚い支えがあったため、当日は素晴らしいイベントを創り上げることができました。来場者の多くから好評をもらい、「次はいつやるの?」との期待の声も受け取りました。色んな人に心配されていた中で、彼らの期待をいい意味で裏切られたと思います。

TEDxMeiekiの運営は3人で回すという大冒険でしたが、こういった支えが無ければ開催すらできなかったと思います。


学び


今回の運営を通じて多くのことを学びましたが、その中から2つ共有させてください。


1つは、好きだから頑張れるということ。


自分はサラリーマンです。

以前にも書きましたが、平日の日中はユダヤ人の相手をしています。

そのため、自分がTEDxのためにコミットできる時間は必然的に限られていました。

特に、開催前の2ヵ月間は昼休み返上で動いていた上、

朝方までコミットすることも多々ありました。

(自分はまだ23歳なのでいいですが、他の運営者2人は50歳前後という・・。)


睡眠時間や友だちとの談笑時間を削って頑張れたのは、

まず、好きなことだったからです。


実は、7月にあるビジネスを立ち上げました。

そうそうたるメンバーで創り上げたビジネスモデルなので、

2年くらい本気で取り組めばいい線にいっていたと思います。

しかし、続きませんでした。

絶対にやりたいという「思い」がなかったからです。


一方で、TEDxは全く儲からないのに続けてこられました。

ご存知ない方もおられますが、TEDx運営は完全にボランティアです。

儲けを出したり、収入を得たりすることは禁止されています。


どこのTEDxコミュニティもそうですが、みんな好きだから継続できるんだと思います。

しかも無償で。


もう1つは、頑張っているとフォロワーがつくということ。


先にも述べましたが、思いが伝われば多くの人が支えてくれます。

人を紹介してくれたり、

告知する場所を提供してくれたり、

はたまた自分自身が協力したいと名乗り出てくれたりします。


協力すると申し出てくれた方が大勢いたのでボランティアの募集は行いませんでした。


また、全く関わりのない人たちからも、応援メッセージをいただきました。


きっと、これらの人々にもTEDカルチャーを名古屋で広めたいという思いがあり、そこにはTOGETHER SUCCESS の概念があったんだと思います。

こういった支えのおかげで、TEDxMeiekiを成し遂げられたのは言うまでもありません。


イベント時にとったアンケートでも大勢の人から貴重なフィードバックをもらいました。

単に「良かった」にチェックするだけではなく、「ここをこうしたらもっとよくなる」と改善提案を細かく書いてくれる人も多く見受けられました。


こうやってコミュニティとして成長していけるのは、何とも微笑ましいですね。


最近では名古屋でも別のTEDx の企画が動いていたり、

TEDee という TEDTalk を使った英語討論のコミュニティも発足しています。


今後も名古屋で 赤いTED が広まっていくと嬉しいです。

支えてくれた皆さん、本当にありがとうございました。

第一回 TEDx in Nagoya 無事終了です!

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