”すべてを捨てて駆け落ちした友達”と”友達がネトゲで知り合った彼女”と”僕”とが1K8畳で一緒に暮らすことになった話

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大島
まず俺と嫁だけど、ネットゲームを通じて知り合ったんだ。
(あーいつもおうじがやってたやつかー)
大島
クラブ(ギルド、仲良しな集まりの事)でも一緒によく狩りとかに行ってたんだ。
大島
まあ、いろいろ省くけど意気投合した俺たちは付き合うことになった。
(はしょりすぎです。まあいいけど。)
大島
彼女は少しひきこもりがちな学生でな。
大島
よくネットゲームで暇をつぶしていたんだ。
大島
いつかリアルで会おうと約束はしていたんだけど、何分俺の休みがない。
(んーでも電線の工事(彼の仕事)って雨降るとお休みだったりするから、簡単に休みとか取れそうだけどなー。)
大島
んで折りを見てって話がついていたんだが・・・。
(ん?様子がおかしいぞ?)
大島
俺の仕事中にある一本のメールがクラブのやつから飛んできたんだ。
・・・。
大島
それを見て俺は上司に言い訳をしてあわてて早退して帰ってきた。
大島
PCはつけっぱなしにしていた。すぐに嫁と話ができるようにと。
大島
俺はすぐさま嫁と話をするために通話のボタンを押した。
大島
その時の嫁は、半乱狂と言って違いないくらいに混乱していた。
大島
俺は必死に嫁をなだめた。何度も何度も話をした。聞いた。
・・・何があったんだ?その・・・お前の嫁さんに・・・。
大島
・・・つしていたんだ。(ボソッ
えっ?
大島
自殺していたんだ、ベランダで。
!!!!
大島
っつ!彼女の母親がベランダで首つって自殺してたんだ!!
大島
それを彼女は見てしまったんだ。第一発見者として!
大島
兄も、父もいない一人っきりの家の中でっ!


2章 残金0円で生きていく方法(仮)


事実は小説よりも奇なりとはよく言うものです。
ははぁ、大変だなぁと言いつつ、

「まあ大変そうだけどまだ僕にゃあ関係ないな、へっ。」
と思っていたのはここで僕の物語をよんだあなたと僕だけの秘密にしておいてくださいね。
(本人はFBをやっていないし、こんな物語をここに投稿してるなんて知りません。)


これは予想でしかないのですが、
首吊り現場の死体ってグロテスクな場合が多い気がします。

舌が飛び出していたり、
失禁していたり、
顔が腫れてものすごい色になっていたり。

うう。書いていて気分が悪くなってきました。

そんな状況を家に誰もいない状態(まあ正しくは母だったものと二人ですが)で、
いるのは非常に辛いでしょう。


僕の母がそうなっていたらと考えると涙がうっすらと出てきました。

その状況下で彼女の心をなんとか彼が繋ぎ止めてたと考えると、
彼は非常に男らしい決断をしたものです。

ですがこの物語の題名では彼は全てを捨ててとなっていますよね。
会社での正社員という社会的地位だけではなく、まだまだ彼は何を捨てて何を取るかの決断を迫られます。
ここから彼が"嫁"の為に何を捨てたのか、
というエピソードをまだ当事者でない僕は語り部として話していきましょうか。

ーーー。


「親父にぶん殴られた。いきなり来やがって。」

親父は激怒した。
自分のコネを使って入社させた会社をすぐさま辞められたからです。

自分の顔に泥を塗った息子が許せぬ。
そして御天道様に顔向けできないような生活をするなという若干の親心(と言う名のエゴ)も見てとれます
親父は思い立つと地元から3時間かけて札幌までやってきたようで。
息子を殴りに。その為だけに。


「てめえは何してんだ、ふざけんじゃねぇ。」
「もう2度とこねぇからな!てめえなんて知るか。」

凄い暇な親父さんだなーと当時親心を知らない僕は思っていました。
まあ、僕の父親が、
"人生なんて本人の自由だー"
という放任主義という名の投げ捨て思考だったのもありますでしょうが。

この時の彼の親父さまの気持ちは今でもよくわかりませんが、
この行動に納得はできます。
このバカ息子、と喝をいれにきたんですよね。
きっと。

それからも親父さんを無視しつつニートになった僕の愛すべき友人は、
見事なまでの引きこもり生活を続けました。

車は親父さんが帰りがけに乗って帰っていったそうで。
だから足はなし。
職もなし。
そして、金もじわじわとなくなっていく。
そりゃあ引きこもっていればお金がなくなっていくのは当然ですよね。
僕は実際に通帳を見ていたわけではないのですが、
通帳の残高が3ケタを切った時の絶望は形容しがたいものがあるでしょう。


「金なくなったから実家帰るわ」
そして、
その一言を残し実家に帰って行った彼はどのような気持ちだったのでしょうか。
あ、親父にまた殴られながら荷物をまとめさせられたそうです。
なんだかんだ言っても引っ越し手伝うなんて、
親子の情というものはまだあるみたいですね。

ーーー。


「俺、あいつに会いに行くわ。」

あいも変わらず唐突です。
というか前々から考えていたのでしょうか、
そんなことを言い出した・・・職を投げ出した無一文な彼は、
おうじ理論によって一番最強で素晴らしい独自の方法を思いついたようで。

「じゃあどうすんのお金ないじゃん」

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