秘密の扉 03

前話: 秘密の扉 02

時間の秘密

続けて言った、この領域では物質界のような比較するようなものなく、絶対領域と呼ばれることがある。善も悪もなく、空間もなく、時間も存在しない。凉子は「時間が存在しない?」青年は、そうだ、時間というのは概念であって、幻に過ぎない。

 物質界では時間という流れの中で人生を経験している。その方が混乱せずに、便利だから使っている。物質界では一日二十四時間と言う流れで使っているが、物理的な時間とあなた方一人、一人感じる時間は一致することはあり得ない、なぜなら、時間は存在せずただの概念に過ぎない。

 もう少しわかりやすく説明して欲しいと凉子は思った。続けて青年は言った「時間を部屋に例えることができる。昨日の部屋から今日の部屋から明日の部屋へ、嬉しいとき、楽しいときは、気持ちも高揚し、はやる気持ちだろう~駆け足で部屋を移動しているようなものだね、逆につまらないとき、落ち込んでいるときは、どんよりとした気分になり、スローペースで移動している。」

「肉体は物理的な時間よりも、あなた方が感じている時間を優先する。

 楽しいときは、あっという間に過ぎ去り、短時間に感じることがあるが、実際に感じている時間が、肉体の時間の流れである。」

「年のわりに若々しい、年老いているというのは、各自の心のあり方と、時間の感じ方による。」 

そうなんだと凉子は思った。「さて、今日の講義はこれまでとして、元の世界に戻してあげよう。

どの世界に戻りたい?、

過去の世界か、

今さっきいた世界か?

未来の世界なのか?」 

そんなことできるの? 

もちろん、どの世界に行っても、違和感なく溶け込めるはずだからねぇ、どうする

 ただし、ここでの出来事は物質界に戻ったとき、忘れているよ「夢」のような感覚だね

どうして、何というか、あなたが肉体を使って体験していないからさ、

わかりやすく言えば、脳にインプットされていない出来事だからさ

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