名古屋港水族館での忘れ物ーいとこに情けない姿を見せてしまった光市

小学5年の頃だったと思う。

熊本に住んでいる、いとこのヒロミとタクヤがこちらに遊びに来た事がある。

ヒロミは学年で言うと2つ下、タクヤは3つ下。

二人とも目がくりっとしており直毛のさらさらヘアー。

天パーでたれ目な俺からしてみれば

なんとも羨ましい遺伝子を受け継いでいる。

妹のayumiとヒロミは学年が一緒で

生まれた日も近い事もあってかとても仲が良く、

タクヤも俺の事を慕ってくれていた。

遊びに来たついでにどこかに行こうという話になり

名古屋港に行ったのだ。

お土産を置き忘れる

水族館を一通り見て回った後お土産が入った袋を

俺が持っていた。

園内を出る前に、ある喫茶店に入り

そこでおそめの昼食をとったのだが、

喫茶店を出た時に母親が

「あれ光市、お土産は?」

…ない。

喫茶店に戻り、先ほど座っていた席を探しても見つからない。

実は喫茶店に入る前、店の外にあるテーブルで

席が空くのを座って待っていたのだ。

そして喫茶店に入る際、

どうやらお土産を外に放置してしまっていたのだ。

ほとんど覚えていないのだが…

実はその出来事を当の本人の俺はほとんど覚えていないのだが、

母親、ayumi、タクヤ、ヒロミは完璧に覚えていた。

その10何年後の10月26日に、タクヤが結婚式を挙げたのだが、

親族が集まって懐かしんでいる時に、その話題になった。

俺はひどく落ち込んですねてしまっていたらしい。

みんなのお土産を忘れてしまったのだ。

きっとひどく罪悪感を感じていたと思う。

自分の持ち物に神経過敏になる

その出来事の影響からだろうか、

自分の持ち物、身につける物、

財布や携帯がちゃんとあるか

数分に一度確認するような少し神経質な性格になってしまった。

今も名古屋や東京、少し遠出をする際、

財布はしっかりあるか、電車に乗る時も切符を落としていないかとか

何度も何度も確認している。

いつからこんなに神経質になったんだろうな

と思い返してみると、名古屋港お土産放置が原因だと思っている。

全くと言っていい程記憶にないため

忘れたい過去だったのかもしれない。

いとこにかっこ悪い姿を見せてしまった…

と思ったのかもしれない。

ただ、その経験のおかげで

俺は今まで一度も財布を落とした事はない。

電車やタクシーの中に

うっかり置き忘れてしまった

という事もない。

特に財布と携帯は定期的にバックに入っているか、

ポケットに入っているかのチェックをしている。

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