MacBook Airが愛媛県警察を「ちょっとだけ」動かした話。

2 / 4 ページ


ここからまた5日間連絡が途絶えます。

この時の僕はもう、「騙されている」という不安と「からかわれているのでは?」という猜疑心でいっぱいで、もう正常に考えることができなくなり、Oさんにたたみかけます。(2014年4月22日


おはようございます。

お返事がないので、再度ご連絡いたしました。度重なるメッセージでプレッシャーに感じられるかと思いますが、こちらにも都合がございますので、お許しくださいませ。

こちらが提示する期限が難しければ、その旨をメールにて返信して欲しいです。

体調が辛いのも重々承知ですが、こちらもお金を払っている以上、どうしてもモノが届かないと不信感が募ってしまいます。

お互いが気持ち良くコミュニケーションできるよう、確実に発送できる期限をお教えください。よろしくお願い申し上げます。
Oさん
...
こんにちは。川口です。

単刀直入に、どうしていつも肝心なところでお返事を下さらないのでしょうか。

もう口座に代金を振り込んでから、一ヶ月近く過ぎています。ここまで延ばされてしまうと、警察に連絡をして詐欺でないかを調べてもらうことになってしまいます。

どうか、お願いですから、「いつまでに発送する」という一言で構いませんのでお返事を下さい。

お返事が2日たってもない場合には、警察に届け出させていただきます。よろしくお願いいたします。
Oさん
ご迷惑おかけしてしまって本当に申し訳ありませんでした。

色々とあって取り乱したり自分が自分でなくなっていました。

色々の部分を多分、伝えなければいけないのだと思いますが、お伝えすると貴方様のお人柄から察するに、逆に余計な気遣いをされるかもしれませんので、敢えてお伝えせずにおきたいと思ってます。

お取り引きしていてご迷惑もお掛けしてるのに全てを話さない事、どうかお許しください。

発送ですが、お許し頂けるのでしたら、もう少しお時間を頂けないでしょうか?

来週火曜か水曜、どちらかに発送いたします。

散々、延びてしまっていますので無理でしたら返金いたします。

本当に申し訳ありません。
大変な状況の中、お返事くださりありがとうございます。

僕にお役に立てることがあればと思ったのですが、それが逆に負担になってしまうのも良くないですね。

深くは伺わないことにいたします。ただ、まわりにはうまく頼ってくださいね。

さて、発送日ですが、火曜日か水曜日かに発送いただけるとのこと、了承しました。

いまのタイミングで返金をされても、その返金の手間と新しいMacBookを手に入れる手間がかかりますので、あまり得策だとは考えません。

もう一度、週が開けたタイミングの28日の【月曜日】に、火曜日と水曜日どちらに発送をして、いつくらいまでに届く便なのかをもう一度お知らせください。

このメールをご覧になりましたら、返信を一言で構いませんのでいただきたいと存じます。
Oさん
...
(こいつマジぶん殴ってやりたい。。。)

本日火曜日はお約束の日です。

火曜日か水曜日に必ず、発送すると言っていただけたのに、そのご連絡がないというのは甚だ遺憾に思うところです。

もう、今回で最後にさせていただきたいと存じます。

僕はもうOさんを信用することができません。

水曜日中に、発送のご連絡または39,000円の返金が確認できない場合は、こちらも手段を選びませんのでご了承ください。

よろしくお願い申し上げます。
Oさん
申し訳ありません。

何だか毎回、謝るばかりで何もできておらず本当に申し訳ありません。

明日、どちらにしても必ず連絡します。
必ずいたします。

申し訳ありません。
Oさん
大変ご迷惑をおかけしてしまいました。

本当に申し訳ありません。

ぎりぎりまで人を頼めないか聞いてまわりましたが本日代わりに動ける方がいなくて、週末ならと言う人が一人いましたが、本日という期限を守れませんので、返金させて頂きます。

間違いがあっては余計に不信感を増幅させてしまいますので、再度口座の確認だけさせてください。

明日の午後3時までには確認して頂けるように手続きいたします。

本当に申し訳ありませんでした。

お気持ちを踏みにじる結果になってしまい、食の事でもこのご縁をきっかけに色々と教えて頂けたらと思っていたのに、自分でその縁を潰してしまいました。

愚か過ぎます。

本当に本当に申し訳ありませんでした。

結局、1か月ほど延ばされた結果、返金されて終わりか。。。

なんかものすごく疲れました。。。


もうやりとりするのもめんどくさくなりそうだし、

返金してもらおうか。



でも、本当にそれでいいのかなぁ?


ちょうどこの時、僕は悩んでいました。

何度も約束を破られて、何度も謝られて、

僕のイライラは募る一方、Oさんは疲弊していくばっかり。


このまま返金してもらってもいいけど

ここまでの約1か月間のやりとりが全部ぱぁになって

ただ、一人の女性とその子供の不幸を知って終わるだけじゃないか?


「どうしたらお互いHAPPYに終わることができるんだろう?」




実はちょうどこのときコミュニケーション術の勉強していて

「いかに相手をコントロールしないか」ということの重要性を学んでいたところだったのです。


どなりつけ脅迫せずに、どうしたら相手が自主的に動きたくなるのか?

そんなことを考えながら、相手の立場にできるだけ寄り添って会話をしてみよう。


うん、そうだ!!

他人を変えるよりもまず、自分から変えてみよう!!


そうして次のようなメールを送りました。


=============================

改めてこのメッセージのやりとりを見返していて気づいたことがあります。

僕もついつい不信感が募り、Oさんを信じきることができていませんでした。


Oさんの状況を鑑みずに、自分の私利私欲のためにキツいメールを送ってしまっていたことをお許しください。ごめんなさい。


改めて考え直したのですが、

いま39,000円を返してもらって、そのお金で別の人にもらうMacBook Air と、このままOさんを信じて家に届くMacBook Air と、果たして


どちらを大切に使うだろう?

どちらに愛着がわくだろう?


そう考えた時に、間違いなくOさんから届くMacBook Airだろうなと感じました。

このまま返金してもらったら、

僕は「なんだかよくわからない人に振り回されて戻ってきた39,000円を手にする」し、

Oさんは「自分はなんていう失敗をしてしまったのか」と感じてしまうだろうし、


お互いにとってプラスにならない気がしています。それよりも、まだOさんを信じてMacBook airの発送を待てば

僕は、MacBook Air がもたらしてくれた縁を感じならが仕事をできるようになるし


Oさんも無事、その39,000円を使ってデスクトップPCを気持ち良く購入できるんじゃないか、

そう考えています。


もう一度だけ、お互いを信じてみませんか。

決断はOさんにお任せいたします。


銀行口座と住所、両方記載させていただきますので、

お金を振り込むのか

MacBook Air を発送をするのか


Oさんが決めてください。

そして、その決断どちらでも僕は受け入れます。


そしてその決断の結果を報告してください。よろしくお願いいたします。


========================


そうして、Oさんから3日後に返信がきます。


========================


おはようごさいます。 

本当に申し訳ありません。


一生懸命、このような私の事を信じようとして頂いてるのに、不信感を募らせる結果ばかり生んでしまわせて。発送したい気持ちに未だ変わりはないです。


ただ、もう時間も経ちすぎていることから本当に、まだ待たせてしまっても良いのか?

待ってください!って言って良いのか?


でも、返金したら自分が気持ち的に楽になるだけじゃないのか?

色々な事を考えていたら返事が遅くなってしまいました。


本当に、見ず知らずの方に、ここまで甘えて迷惑かけて、私は何をやっているのだろうか?

でも、坦道閉鎖症と診断されて苦しんでいる子供から離れる事ができず…また、こんなときに熱を出して一緒に横になっているだけの自分が情けない…


甘えて良いのでしょうか?

今まで甘えるということを出来ずに生きてきました。

生まれてすぐから親に捨てられていた私は、物心ついた時には、既に他人の集まりの中で生活していました。 


なんだか、何を話しているのか解らなくなってしまいましたが、発送したい…

時間は、まだ貰って良いのでしょうか?


===================


あぁ、そうか。

この人は、誰にも頼らずに一人で生きてきた人なんだ。

だから、だれにも頼ることができず、なにも達成できず、自分を信じることもできないんだ。


そう、思いました。

これが、この人を変えるきっかけになるかもしれない。

もう少し信じてみよう。


そして、状況が一変!!


それから、Oさんが主体的に、

自身が病院にいながらにして、どうしたら発送できるのか、試行錯誤してくださいました。

もちろんハタからみたら、MacBook 1台配送するのに何がそんなに時間がかかるの?

と感じると思います。(えぇ、僕もそう思います笑)


でも本人がこうやって頑張ってくれているのだから

これで手に入ったMacBookはそうとう大事に使えるだろうな。

著者のKawaguchi Yoshikiさんに人生相談を申込む

著者のKawaguchi Yoshikiさんにメッセージを送る

メッセージを送る

著者の方だけが読めます

みんなの読んで良かった!

STORYS.JPは、人生のヒントが得られる ライフストーリー共有プラットホームです。