アドビの進化するバリューと文化
アドビ会長兼CEOのシャンタヌ ナラヤン(Shantanu Narayen)は、以下のメモを全世界のアドビ社員に共有しました。なお、社内文書へのリンクを削除する等の編集を行っています。
進化するバリューと文化:今後数十年の成長を促すために必要な資質とアクション
アドビは、「イノベーションを核とする」「社員は最大の資産である」「成功の中心にはお客様、地域社会、ステークホルダーがある」という、シンプルでありながらも不変の原則のもとに創業され、これらの原則は今日まで受け継がれてきました。私たちは、怠ることなく未来を見据えることで常に自らの差別化をはかり、業界や自社を前進させる革新的なテクノロジーを世に出してきました。お客様により良いサービスを提供し、新たな市場に進出し、ステークホルダーにアドビの「ベスト」を届けるために、発明と再発明を進めてきました。そしてこれらの成果は、倫理観、クリエイティビティ、卓越性への追及心、思いやりをもって、アドビならではの方法で実現してきました。
ジョン ワーノック(John Warnock)とチャック ゲシキ(Chuck Geschke)は、創業当初から、社員が最高の仕事をし、自分らしさを発揮し、優れたアイデアが組織内のどこから出ても歓迎されるような企業文化を確立しました。1998年にチャックがアドビの文化を定義するエッセイの中で雄弁に語ったように、アドビは「知的資本で成り立っているビジネスであり、(中略)私たちの行動や文化のあり方がビジネスの財務的成功に直接影響」します。
今後数十年の成長の原動力となる志を考えるとき、私の頭に真っ先に浮かぶのは、「市場機会」「戦略とイノベーション」「実行」「人」の4つです。世界がデジタルへと大きくシフトしたことは、当社のビジネスにとって非常に大きな追い風となりました。デジタルメディアの制作や消費のあり方が変わり、あらゆる業界の企業が信頼とロイヤリティを築くために従業員や顧客とどう関わるかも変化しました。こうした時勢の流れによって、豊かでダイナミックなデジタル体験が私たちの暮らしのあらゆる面を形成するということが、これまで以上にはっきりと示されるようになっています。
デジタル体験で世界を動かすというアドビのミッションは、あらゆる物事の中心にあります。私たちは今、40年来のアドビの歴史の中で、未来を左右する重要な局面に立っています。私たちには、めったにないチャンスに生かすべき正しい戦略があります。私たちは、あらゆる人が、あらゆる場所で、あらゆるデジタル体験を思い描き、創造し、形にすることができるよう力になりたいと考えています。目の前の大きなチャンスを生かすために、いかにビジネスを実行し、スケールさせるかによって、今後数十年のアドビの立ち位置が決まるのです。
私たちは全員がアドビのミッションを体現し、お客様やコミュニティにインパクトを与えるために協力しあっています。社員一人ひとりがアドビの成功に貢献しており、アドビの次の章を創っていくのだという主体性と自負を持つ必要があります。
私たちのバリュー
バリューは、未来に向けて私たちを導く資質とアクションを表し、私たちの伝統の中で何が強みであり、何が将来の成功を決定付けるかを示しています。
新しいバリューに対する私の考え
私たちは世界のクリエイティビティを支えているだけでなく、自社においてもクリエイティビティを根幹としています。クリエイティビティこそが、未来を見据えつつ業界や自社に変革を起こすための好奇心を駆り立ててきたのです。私たちは40年以上にわたり、PostScriptでデスクトップパブリッシング(DTP)に革命を起こしたことに始まり、クリエイティビティやドキュメント、顧客体験管理など、アドビが関わるあらゆる分野でイノベーションを起こし、業界をリードし、サービスを提供する顧客層を広げてきました。「Create the future(未来を創れ)」とは、顧客の立場に立つこと、そして顧客に喜びを与え、圧倒的な価値を提供し、まだ満たされていない(そして認知すらされていないかもしれない)ニーズに応えるべくイノベーションを起こすために、顧客中心主義を構成するあらゆる要素を絶えず追求するということです。
「Own the outcome(結果にこだわれ)」は、どのようなビジネスにおいても成功の鍵となります。愚直にアクションを起こすということであり、エンパワーメントやインパクトにも関連します。どのような仕事をするかということだけでなく、どのような成果を出すかも重要だということです。自分の仕事が会社全体にどのような影響を及ぼすか、プロジェクトの成果に対して一人ひとりが果たす役割をどう拡張できるかについて、広い視野でよく考えることが求められます。
「Raise the bar(目標を高く)」とは、絶えず進化し、決して現状に満足しないということです。もう十分だと妥協することなく、常に最初で、唯一無二で、ベストであろうと努めるのです。うまくいっていない物事については、賢く正直に、率直に語り、常により良い形を目指します。突き詰めれば、私たちの最終的な成功の尺度はお客様であり、現在、私たちはこれまで以上に、あらゆる場面でお客様に驚きや喜びを提供する必要があるのです。
「Be genuine(誠実であれ)」とはアドビの「らしさ」であり、アドビの文化について語るときには必ずと言っていいほど登場するものです。私たちを取り巻く世界の多様性を映し出すこと、つまり、誰もが受け入れられ、尊重され、インパクトを起こすチャンスがあると感じられるようにすることは、創業以来のコアバリューです。これは、私たちが誠実で率直でありながら、いかに互いを支えあっているかをはっきりと示すものです。また、社員、取引先、お客様そして地域社会のために、私たちが目指すべき方向性や、アドビの常にあるべき姿を示しています。
アドビの新しい文化の幕開け
文化は、私たち一人ひとりの日々の行動によって創られ、育まれます。アドビの成功の担い手として、これらのバリューをどのように受け止め、自分自身の役割、チーム、専門分野におけるアクションに落とし込むことができるか、皆さん一人ひとりに考えていただきたいと思います。シニアリーダーシップのメンバー全員が、事業の運営や、私たちが認める適切な行動において、これらのバリューを実践することを約束します。
私たちは、ともにアドビの文化の次の章を築き、これらのバリューを軸にアドビのあり方や進化の方向性を作っていくという、またとないチャンスを手にしています。これからの数ヶ月や数年の間に描く道筋が、アドビの次の世代と、世界における影響力を決定づけるのです。
一緒にアドビを作っていきましょう。
シャンタヌ ナラヤン
この記事は2023年3月8日(米国時間)に公開されたEvolving Adobe’s values and cultureの抄訳です。
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